GFSI フード・セーフティ・デー in 東京 開く
10月18日、GFSI(Global Food Safety Initiative)が主催する「GFSI フード・セーフティ・デー in 東京」が東京国際フォーラムで流通業界関係者約250人を集めて開かれた。
GFSIは、90年代に立て続けに生じた食品事故を受け、消費者により確実に安全な食品を提供すべく、2000年5月に発足した国際団体。食品安全の課題を解決し、向上していくための独立したグローバル・プラットフォームである。その後、2005年にベルギー法の下、非営利財団として設立され、The Consumer Goods Forum(前:国際チェーンストア協会)によって運営されている。
以下では、加藤壹康キリンホールディングス取締役社長の「GFSI フード・セーフティ・デーin東京」の基調講演の模様を再現する。
食品の安全は、お客様に対する最も重要な約束事項である。
だから、食品の安全を確保するために、それぞれの企業がそれぞれに多額のコストを費やして競争している。
しかし、それは、非効率千万であり、社会的には高コストとなり、結局、お客様に負担を強いる結果になる。
食品を供給する企業は、互いに協力しあって、安全を共同で担保すべきだと思う。食品の安全は、非競争の分野にし、別の部分でお客様に対してさらなる価値を提供すればいい。
企業、業界、国家という従来の垣根を超え、協力して過去の流れを変える時期を迎えたと私は思う。
そして、GFSIは、さまざまな企業が協力できる格好の場である。
日本企業にとっても、GFSIの存在は大きい。
食品を調達して食卓に届けるまでのルートは、地球全体に及ぶようになってきたからだ。
とくに、アジア地域からの調達は、大変な勢いで増加しており、いままでの方法論では安全担保にも無理が生じるようになっている。
だからこそ、日本の企業もGFSIに参加してかかわることが必要不可欠だ。
国家の枠組みを超えて話し合いをする場こそがGFSIなのである。
本日の会合は、会場規模の都合で参加できない人をたくさん出してしまったが、来年は500人規模会合になることが確実だ。アジア諸国にも声を掛け、開催するので来年も参加して欲しい。
(詳細については、『チェーンストアエイジ』誌2010年12月1日号で)
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