誰かが必ず見ている
久しぶりにある大手チェーン企業の売場を訪れた。
そのチェーンは、ネットスーパーに力を入れており、私が行った時間は、従業員の方のピッキングの最盛期。発注表を片手に、十数人が売場を縦横無尽に行き交い、それはそれで活気のある光景である。
ところが嫌な場面に遭遇してしまった。
私の目の前で商品をピッキングしていた男性従業員が商品を探し、つかみ取ると、カゴの中に強く投げ入れたのだ。見間違いだと思って、男性の後をつけると、また同じように放り込んでいる。
たぶん、本人には悪意はなく、無意識のうちに、放っているのだろう。また、サラダ油やしょうゆなど加工食品のパッケージが変形することもないかもしれない。
しかしながら、こんな姿を見てしまうと、ネットスーパーへの注文をちょっと躊躇してしまう。
他の従業員の方がいくら頑張っても、1人の誠実とは言えない行為を目の当たりにしてしまうと、嫌な気分にさせられる。
これはもちろん、ネットスーパーに限ったことではないだろう。
売場が舞台だとするなら、そこで働く方は、俳優さん、女優さんと同じ心構えが欲しい。いつでも、誰かが必ず見ていることを忘れちゃならない。
千田直哉の続・気づきのヒント の新着記事
-
2024/07/03
「何にでも感激する経営者」の会社が業績が良い“意外な”理由 -
2024/06/07
経費率16%なのに?ローコスト経営企業が敗れ去るカラクリとは -
2024/05/23
キットカットをナンバーワンにしたマーケター「アイデアより大事なこと」とは -
2024/04/15
スーパーマーケット業界のゲームチェンジャー、オーケー創業者・飯田勧氏の経営哲学とは -
2024/02/23
「ダイソー」創業者・矢野博丈さんが「会社は潰れるもの」と考えて経営にあたった真意 -
2023/10/30
スポーツの番狂わせと企業の好調要因がどちらも「偶然」ではない理由
この連載の一覧はこちら [1787記事]
![千田直哉の続・気づきのヒント](https://diamond-rm.imgix.net/wp-content/uploads/2021/05/20210514_chiefblog.jpg?auto=format%2Ccompress&ixlib=php-3.3.0&s=ebefbdfd159307ddf75e7a10016248a0)