そのクロス・マーチャンダイジングは売上に貢献していますか?
このブログの読者のみなさんには、「釈迦に説法」のようなものだが、クロス・マーチャンダイジング(MD)とは関連販売のことである。
最近、多くの食品スーパーの売場がこの取り組みに努めているのは、みなさんのよく知るところだ。
一例を挙げれば、トマトやレタスの横にドレッシングが並べられてあったり、牛肉売場の冷蔵機の縁に焼肉やすき焼きのたれ、カレー粉などが置いてあったり、刺身の横に練りワサビのチューブを陳列したりと、バリエーションは日に日に増えている。
前衛的な企業だと、精肉売場に野菜が置いてあったりするから、縦割り構造の売場の壁を突き破る意味でも興味深い。
クロスMDを流通業界の関係者として見ると「なるほど。考えたな」と感激することが多いのだが、一般消費者に戻って、買物をしながら気付いた点がある。
それは、クロスMDの主竏衷]関係の「従」の商品を私は購入していないという現実である。
取り組みとしてはおもしろいものの、ドレッシングはドレッシングの売場、カレー粉はカレー粉売場をわざわざ回って購入している。
理由は、(1)頻繁にメンテナンスされていないので商品が何となく古く見えてしまう、(2)冷蔵機の縁などに置いてある商品は熱を持ち、水滴にさらされるような環境下の商品はパッケージがふやけたりしているためだ。
クロスMDと言えば、何となく、格好よく聞こえるし、商品部やバイヤーも仕事をしている気にもなるのだろうが、本当に売上に貢献しているのだろうか?
関連販売の売上が、全体のどの程度に達しているのかは分からないけれども、結局、売場の飾りになってしまっていないか、自己満足になってしまっていないかをチェックする必要がある。
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