エコバヤシサチコでございます
アイリスオーヤマ(宮城県/大山健太郎社長)がLED(発光ダイオード)電球「ECOLUX(エコルクス)」の新シリーズを本日3月26日から発売する。「スリムタイプ」「軽量タイプ」2種類のデザインで合計8アイテム。
最大の特徴は、販売価格にある。これまでLED電球は、白熱電球に比べて消費電力が9割少なく、約4万時間(およそ10年間に相当)使用できる利点があったにもかかわらず、1球当たりの販売価格が4000円前後であり、なかなか普及しなかった。
「ECOLUX(エコルクス)」の新シリーズの価格は60W相当が2500円、40W相当が2300円と格安。特売時には、1980円程度の価格が付くものと予想できる。
この安さの実現に向けて、同社が実施したのは、(1)通常50個ある部品を30個に減らした、(2)「スリム化」「軽量化」によるアルミ部材の低減、(3)組み立て作業を一部自動化にした、の3点だ。
今後、アイリスオーヤマは、全国のホームセンター、家電量販店、ドラッグストアなど約1万1000店舗で販売する。中でも、注目されるのがドラッグストアチャネルだ。
家電量販店やGMS(総合スーパー)などには、家電メーカーが強固な販売ルートを敷いており、新しいメーカーが新規参入することはなかなか難しい。しかし、ドラッグストアに強力な取引ルートを持つ家電メーカーはなく、いわば、真空地帯。しかも、電球は、家電量販店やGMSよりも、購入頻度的にドラッグストアとの親和性が高いと思われる。
さらには、「ECOLUX(エコルクス)」のイメージキャラクターに歌手の小林幸子さんを起用したところにも同社のセンスの良さが表れている。小林さんは、紅白歌合戦などで、電飾を施した豪華衣装が売り物。これをすべてLEDに替えることで、率先してエコを実践する歌手「エコバヤシサチコ」への改名を宣言した。
なお、アイリスオーヤマは2010年度の年間販売数量600万個、売上150億円という目標数字を掲げた。
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