「縮小拡大」は日本の至る所で起こるだろう
「縮小拡大」とはアークス(北海道)の横山清社長の造語だ。
人口減少で市場はどんどん「縮小」していくけれども、その厳しい環境の中で競争に打ち勝ち、ライバル企業を撤退させることができれば、生き残った企業の規模は「拡大」するというパラドックスを表現したものだ。
アークスグループは、人口減少で決して元気があるとは言えない北海道市場内での「縮小拡大」をめざし日夜邁進している。
さて、先日、被災地を巡回する中で、似たような状況に出くわした。
万年赤字スレスレのお荷物的ホームセンター店舗だ。
東日本大震災による津波被害で競合店舗が閉鎖。多くの避難民が出たので商圏内の人口は激減した。
しかしながら、運よく被災を免れたその店舗の売上は、対前年度比5割~8割増で推移しているというのだ。過去最高の売上ペースだという。
被災された店舗にとっては気の毒な話だが、1店舗の閉鎖が同じ商圏内にあるライバル店の売上を大きく伸ばす最大の原因になっていることが証明された。
こうした状況を見るにつけ、日本全土がいかにオーバーストア状態にあるのか思い知らされる。
そして、横山社長の予見通り、人口減少がどんどん進んでいく中にあって、今後、日本全土で「縮小拡大」現象がみられるようになるのだろうと確信した。
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