広島市の繁華街・八丁堀、昭和の雰囲気漂う精肉店直営の食堂で「寿き焼き」をいただく
地元住民が通う精肉店直営の食堂「肉のますゐ」
次に向かったのは広島市の繁華街。百貨店があり多くの人で賑わう八丁堀交差点から数分の場所に、お目当ての「肉のますゐ」はある。精肉店直営の食堂で、肉料理が有名な店。入り口にこれから店に入ろうとする年配男性の姿を目にし、私も彼らに続いた。

店内はほぼ満席に近かったが、運良くテーブル席に座ることができた。
メニューを手に、何を食べるかを検討する。ひととおり見て、選んだのが「特ロース寿き焼き」(3200円:税込)、それに瓶ビールをつけた。

料理が届くあいだ周囲を観察すると、多様なお客が来ている。印象としては地元の方が中心で、家族連れやスーツ姿の会社員の姿が目立った。やはり地元に愛されている店は間違いない。それと何より昭和感満点の雰囲気がよい。
しばらくして女性従業員が持ってきてくれたのが、牛肉、青ネギ、糸こんにゃく(しらたき)、豆腐などが盛られた皿。見ただけでおいしそうだとわかる。

従業員はすぐ店の奥に戻るのかと思っていたが、私の目の前ですき焼きを作り始めた。てっきり自分で調理するものと考えていたので意外だった。

牛脂を鍋に押し付け、ぐるぐると円を描くようになじませ、具材を次々と入れていく。手際よく、流れるような動作に惚れ惚れしていたところ、間もなく完成。「火が通ったら食べてください」と言い残し、従業員はテーブルを後にした。

割り箸を手に、最初は牛肉。溶き卵につけていただくとこれが最高。続いて、ネギ、豆腐、時々、ビールを飲む。箸は止まらず、どんどん食べ進める。〆にうどんを追加注文して、フィニッシュした。これはウマイ。ごちそうさまでした。
放心状態となり、天井を仰いで目を閉じる。幸せな時間だった。再度、メニューを見ると、精肉店だけにステーキやタンシチュー、ホルモン焼きなどもあり、しかもどの料理もリーズナブルだ。「また来よう」と心に決め、店を出た次第である。






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