広島市の繁華街・八丁堀、昭和の雰囲気漂う精肉店直営の食堂で「寿き焼き」をいただく
広島県にやってきた。このところ訪れる機会がたびたびあるが、いつも用事が済むと何もせず帰っていた。久々に少し時間に余裕があったため、あちこち楽しもうと計画を立てた。今回は、宮島へ行って観光した後、広島市中心部・八丁堀へ移動、精肉店直営の食堂で夕飯をいただくという充実した時間を過ごしたお話だ。

波に揺られながら最初に向かったのは”宮島”
仕事で各地へ行くが、不思議なのは方面が偏るということだ。ある年は九州、またある年は東海といったようになぜか重複する。今は中国地方、とくに広島県に風が吹いており、ここ数ヶ月で5〜6回は来ているだろうか。
だがいつも仕事が終われば京都へすぐ直帰。とくに思い出もなく、ただ「行ってきた」だけの経験を重ねるだけだった。これではつまらないと、今回はいろいろプランを立て、楽しもうと考えた。
めざしたのは宮島(正式名称は厳島)。離島が好きで、機会があれば足を運んでいる。手軽に非日常を味わえるからかもしれない。JR「広島」駅からだと山陽本線に乗って27分、そこからフェリーに乗って現地に着く。

前回、宮島に来たのはコロナ禍前のことで、以来7〜8年は経っている。なので「現地は今どうなっているのか」と気になっていた。
早速、フェリーに乗る。約10分すれば宮島に上陸だと考えるとわくわくする。右舷のデッキに立ち海を覗き込むと、船体が水を勢いよく切り、白い帯が後方へ続いているのが見える。遠方の大鳥居がだんだんと近づき、到着。あっという間だった。

島内をうろうろしたが、感じたのは外国人観光客の多さ。感覚だが、全体の6割は海外からのお客ではないだろうか。宮島には「神の使い」とされる鹿が放し飼いされており、観光客は近づいてスマホを向けるなどしていた。

メーンイベントは何といっても、厳島神社社殿から約160mの海上に建てられている大鳥居まで歩くことだ。満ち潮の時は難しいが、訪れたのがちょうど引き潮の時間帯だったので、鳥居の近くまで近寄ることができた。

そのほか、島内の栄えているエリアもひととおり巡り、大満足する。多くの人が歩いていて、以前来た時よりも活気が感じられてよかった。

時計を見ると午後4時半。次の予定を考えるともう島を出る必要がある。すぐにフェリーの発着場へと急ぎ、戻る準備をした。タイミングよく船がやって来たので乗り込み、再び、波に揺られた。