生成AIを「活用するだけ」ではもったいない! 「過程」を商品化すべき理由

坂口 孝則(未来調達研究所)
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iStock/WANAN YOSSINGKUM

AI活用で業務改善が一挙に進む

 ただちに「G A S(G o o g l eApps Script)」について調べてください。大げさにいえば仕事も人生も変わります。これはGoogleのメールやカレンダー、表計算ソフトなどを自動操作するプログラミング言語です。「プログラミングなんて……」というあなた、ご安心ください──。

 私自身、GASは知ってはいたものの、ハードルが高いと感じていた。しかし生成AIの進化がそれを変えた。ChatGPTに「こういうことをやりたいのでGASを書いて」といえば見事に作成し、動作まで丁寧にフォローしてくれる。

 たとえば、私の受信トレイにメールが届くと、ただちに返信の下書きを自動作成して保存してくれる。商品の売れ行きを自動的に図表化して分析レポートを送ってくれる。

 クライアントからの問い合わせのうち未解決案件について自動でフォローメールをくれる。さらにオプトインのためのマーケティング文章を書いて自動的にホームページにアップロードしてくれる──。

 あまりに自分の業務が効率化して驚愕した。相当な時間が空くようになった。今ではChatGPTに私とスタッフの仕事をしつこく伝え、このなかから自動化できそうなところを見つけ出している。生産性向上のためにはなんでもやっている。

 テクノロジーは民主化された。小売店で売場に立っている人から、バックヤードで作業に従事する人、物流・倉庫の現場にいる人。もしかすると、テクノロジーのことに詳しくないかもしれない。プログラミングの知識もほとんどないかもしれない。

 しかし、日頃の業務の改善案を思いつくことはあるはずだ。品出しや検品、伝票処理、お客とのやりとりなど、現場の一人ひとりが当然に繰り返している作業のなかに、大きな生産性向上のヒントが眠っている。つまり気付きさえすれば、テクノロジー人材でなくても、テクノロジーを活用した業務改善ができるのだ。

 たとえば小売店舗では、

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