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宴会スタイルから「カジュアルに楽しむ」にシフト? 2025年の花見トレンドを解説

2025/04/03 05:35
田中 直樹 (リクルート ホットペッパーグルメ外食総研所長)
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日本の花見文化は長い歴史を持つが、その楽しみ方は時代とともに変化してきた。平安時代は貴族が優雅に桜を愛で、江戸時代には庶民の娯楽として定着。バブル期には、企業がクルーザーを貸し切って高級フレンチを楽しむ「セレブ花見」まで登場した。そして2020年のコロナ禍では「オンライン花見」が登場し、自宅からリモートで桜を楽しむスタイルが話題になった。25年の花見はどのように進化しているのだろうか。最新の調査結果をもとに、今年の花見の動向を解説する。

iStock:2199775070

25年の花見は「カジュアルに楽しむ」がトレンドに

 リクルートの飲食調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、252月に「歓送迎会」「花見」について消費者アンケートを実施した。結果を見ると、25年春の「花見」への参加回数の見込みは、増加派(「昨年より大きく増えそう」+「昨年よりやや増えそう」)が計7.3%。一方、減少派(「昨年より大きく減りそう」+「昨年よりやや減りそう」)は計1.0%だった。

図① :2025年の「花見」における参加回数の見込み(単一回答)

 花見の参加者数はコロナ禍前に近づきつつあり、とくに2030代の回復が顕著だ。この背景には、従来の「宴会スタイル」から「カジュアルに楽しむ花見」へのシフトがある。

 調査結果(図②)によると、「シートを敷いて飲食する」スタイルは依然として人気がある一方で、「桜の見えるカフェやレストランで食事をする」「イベント会場で食べ歩きする」といった選択肢が増えている。とくに「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視する若年層には、食べ歩きやキッチンカーの手軽なグルメが支持を集めているようだ。

図②:お花見の好きなスタイルTOP5

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記事執筆者

田中 直樹 / リクルート ホットペッパーグルメ外食総研 所長
『ホットペッパーグルメ外食総研』では、DX調査や飲食店DX事例サイト運営をメインに司り、多くのソリューション事例を収集し、社内・社外へ言語化、展開している。また、営業推進スタッフとしてナレッジマネジメントにも携わり、ソリューション営業への進化をサポートしている。飲みに行くのは専ら立ち飲みで、日常的に一人飲みも。
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