北陸復興、シェアニーズ対応、環境負荷低減……多様化進むイオンの“恵方巻戦略”

阿波 岳(ダイヤモンド・チェーンストア編集部)
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イオンリテール(千葉県/井出武美社長)は202412月に、「イオン」「イオンスタイル」約350店舗と「イオンネットスーパー」「e予約」のWebサイトを通じて、「2025年 イオンの恵方巻」を販売する計画を発表している。物価上昇や節約志向が続く中、地域性を反映した商品や食べきりサイズの商品で、変化する消費者ニーズに応え、売場の活性化を図る。

イオン恵方巻

前年から10%増の売上めざす

 節分に恵方巻を食べる習慣は、ここ数年で日本の家庭により広く定着した。イオンリテールによると、同社の24年の恵方巻の売上は対19年比で約1.5倍伸長しており、とくに24年は節分当日が土曜日だったこともあり、店頭売上が前年から15%増加したという。25年の節分も家族や友人同士が集まりやすい日曜日にあたることから、イオンリテールは大きな需要を見込み、売上目標を対前年比10%増に設定した。

 24年には12520品目の食品の値上げが行われ、25年も4月までのさらに約6000品目が値上げされる(出典:帝国データバンク『定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査―2024年通年/2025年見通し』)予定である。節約志向が根強く続くと予想される一方で、消費者は「特別感」や「共有体験」を重視する傾向にある。

 イオンリテール食品本部デリカ商品部長の金子聡氏は、「節分に恵方巻を食べるという習慣は家族や友人と楽しむ行事として根付いており、そうしたシーンに合わせた商品開発が重要になる」と語る。

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