実践!流通英会話②訪問目的
~を説明して頂けますか、は英語でなんて言うの?

太田 美和子
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海外店舗を視察に行っても質問ができない。視察先の担当者とあいさつができずにモジモジしてしまう。そんなアナタに“流通英語”の基本を教えます!第2回は訪問目的の伝え方。

 

今回のシーンと登場人物

やまだスーパーマーケットは、北関東にある店舗数18店の食品スーパー(SM)チェーン。近年、周辺に複数のディスカウンターが出店し、価格競争に巻き込まれている。強い危機感を持った山田信彦社長は、同様の問題を克服しつつあるオハイオ州のローカル食品スーパーチェーン、ダンデライオン・マーケットのことを耳にする。ダンデライオン・マーケットに生き残りのヒントを得たいと考え、コーディネーターの大森剛を介して、役員との面談と店舗視察のアポイントを得た。大森と共に取締役マーケティング部長のトム・レイノルズを訪ね、今回の訪問目的を説明する。

登場人物
山田信彦 : やまだスーパーマーケット社長
トム・レイノルズ : ダンデライオン・マーケット取締役マーケティング部長
大森剛 : コーディネーター

難易度(各英語センテンスに表記されています)
初級 : あいさつなど基本的な言い回し
中級 : よく使うので覚えておきたい言い回し
上級 : さらに突っ込んだ会話ができる言い回し

 

今週の英会話~訪問目的~

大森:As I explained, Mr. Yamada would like to learn (中級) about your business strategy with regard to Wal-Mart Supercenters.
すでにご説明したとおり、山田さんは、ウォルマート・スーパーセンターに対する 貴社の戦略を学びたいと願っています。

レイノルズ:Mr. Yamada, I understand we are in the same situation. 
山田さん、貴社とわが社は同じ状況にあると理解しています。

山田:Yes, we’re competing with several discount stores.(上級)And our sales are suffering because of them.
そうなんです、当社はいくつかのディスカウンターと競合しています。 そして、売上が打撃を受けています。

レイノルズ:I see. There are 5 Wal-Mart Supercenters in this area. All our 12 stores, including our flagship store, are competing with them. わかります。この地域にはウォルマート・スーパーセンターが5店あります。 当社の旗艦店を含めた12店全店が、彼らと競合しています。

山田:Could you explain(中級) more about the flagship store?
もう少し、旗艦店について説明をしていただけませんか?

レイノルズ:Why don’t we go to the store together? Ill explain the details when we get there.
その店に一緒に行きませんか? 店内で詳しくご説明します。

 

解説

一通りのあいさつが終わり、本題に入る際には、まず相手に訪問目的を話します。どういう理由や目的で訪問したのか、きちんと説明するのが礼儀です。
このスキットでは大森コーディネーターが、"Mr. Yamada would like to learn~~"と、来訪目的を説明しています。質問をする場合にも、できるだけまず相手にこちら側の事情を説明するというスタイルがお勧めです。日本の現状や自社の事情を説明してから、相手に尋ねるほうが質問される側は答えやすいと思います。たとえば、「不景気でわが社の単品単価が下がっていますが、貴社ではどうですか?」など。

このセンテンスを覚えよう!

I would like to ~ : 大森コーディネーターが来訪目的を伝えるときに使用していた"Mr. Yamada would like to learn ~~"。would like to は「~したい」を丁寧に表現するときに使います。たとえば、"I would like to know the reason."であれば、「その理由が知りたいです」。I would like toの後ろに動詞の原形を付けて使います。

We are competing with ~ : 「~と競合している」「~と競っている」という意味。小売業ではよく使うフレーズですね。Competeが原形ですが、We are competing with ~~とそのまま覚えて使いましょう。強く言いたいときにはcompeting against~~となります。ちなみに、「競合」という名詞は、competitorです。これも覚えておくと便利な、小売業でよく使う単語です。

Could you ~? : 「~していただけませんか?」。丁寧な依頼に使います。Could you の後には動詞の原形を持ってきます。たとえば、Could you show us around the floor?( 店をご案内いただけませんか?)。

KEYWORD 一般的な用語

strategy : 複数形がstrategies。こちらもすでにご存知のストラテジー。「戦略」の意。ちなみに「戦術」はtactics。
situation : すでに日本語にもなっているシチュエーション。場所、状況、立場などを意味する

KEYWORD 流通用語

supercenter : スーパーセンター自体は、「大型の安売り店」の意味。しかし、ウォルマートやターゲットなどが展開するフォーマットとして使用された場合には、平均店舗面積が約1万4000㎡。アイテム数の40%が食品・日用雑貨、60%が非食品の、低価格量販店を指す(食品マーケティング協会(FMI)定義)。

flagship store : 日本でも使用されているとおり、小売チェーンの
プロトタイプの店を指す。

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