アジェントリクス CEO ウェリントン・マシャド
2005年、WWREとGNXの合併で誕生したアジェントリクス ヨーロッパ流のPB開発をアジアへ!
2つめは「商品開発・品質管理ソリューション(PLM)」。プライベートブランド(PB)商品の開発を支援するもので、とくにヨーロッパで好評です。もちろん、アメリカや南米、アジア・パシフィックでもPLMはサービスの目玉となっています。
3つめは、取引先と在庫情報、販売情報を共有することでサプライチェーンを改善する「在庫最適化ソリューション(SCS)」です。ヨーロッパと南米で人気があるサービスで、今後はアジア・パシフィックで展開していきます。
4つめはEDI(電子商取引)を含めたデータ通信と情報システムの連携を図る「企業間データ統合ソリューション(ICC)」です。このサービスは、南米で非常に大きなマーケットシェアを持っています。
こうしたサービスは、もともとは出資者だったお客さまだけに提供していましたが、今はサービス提供先の範囲を広げています。
──現在、SMCの電子商談に参加している企業はどのくらいありますか?
マシャド SMCには大手グローバル小売業約50社が加盟しています。サービス内容は大きく分けて2つあります。ひとつは「戦略的な電子商談」です。これまでの電子商談は、オークション方式で資材を安く仕入れるといった機能が中心でした。現在はさらに機能を追加して、より効率的に業務が遂行できるような仕組みにしています。
もうひとつは「サプライヤー・ディスカバリ」、つまり全世界から新しい取引先を探すサービスがあります。このサービスを利用しているお客さまの大半は、グローバル展開している大手小売業です。24時間態勢でサポートし、18ヵ国語に対応できるようにしています。
「サプライヤー・ディスカバリ」のサービスは、小売業が新しい取引先を探す際に、どのような商品が欲しいのか、どのエリアの取引先を探したいのか、というところからスタートして、要望に応じて取引先を絞り込んでいきます。
たとえば、イタリアの特定の産地のオリーブオイルが欲しいとします。当社はデータベースから取引先の候補を探し、各社の持っている商品、価格帯、取引条件などを代行してリストアップします。依頼主である小売業は、この候補の中から数社を選び、それを受けて当社は相見積もりを取ります。こうして候補先を3社程度に絞り込んだうえで、小売業は初めて現地に行くことになります。