セブン&アイHD、本決算は20%超の減益


セブン&アイ・ホールディングス本社に掲げられたロゴマーク
〔写真説明〕セブン&アイ・ホールディングス本社に掲げられたロゴマーク=東京都千代田区(AFP時事)

 セブン&アイ・ホールディングス(東京都)が4月9日に発表した2025年2月期決算(連結2024年3月1日~2025年2月28日)は、営業収益が前期比4.4%増の11兆9,727億円、営業利益が21.2%減の4,209億円、経常利益が26.1%減の3,745億円、純利益が23.0%減の1,730億円となり、増収を達成したものの20%を超える減益となった。

 連結財政状態では、総資産が7,939億円増の11兆3,861億円、純資産が3,168億円増の4兆2,174億円、自己資本比率は0.3ポイント改善して35.4%とした。

 ボリュームの大きい海外CVS事業については、営業収益が7.7%増の9兆1,707億円と堅調な伸びをみせたが、営業利益が28.3%減の2,162億円と低調で、打開策の推進を余儀なくされている。

 セブン-イレブン・ジャパンの経営成績は、「加盟店からの収入」に「その他の営業収入」を加えた「営業収入」が前期比50億円減の8,288億円、売上高は101億円減少して506億円。売上原価は70億円減少したものの、営業総利益(営業収入+売上高-売上原価)は81億円減の8,435億円と伸び悩んだ。その結果、営業利益は172億円減の2,337億円、経常利益で129億円減の2,847億円、純利益で91億円減の2,019億円の決算となった。

 イトーヨーカ堂の売上高は273億円増の7,647億円で、売上総利益に営業収入を加えた営業総利益は9億円増の2,792億円と健闘。営業利益は前期の損失から一転して30億円に、経常利益も前期損失から41億円に回復したが、固定資産廃棄損、減損損失、関係会社事業関連損失が膨らみ、特別損失で617億円を計上。337億円の純損失が生じた。

 ヨークベニマルの売上高は120億円増の4,919億円。売上総利益は20億円増の1,418億円と伸長し、営業総利益で23億円増の1,536億円を計上。一方、販管費が約42億円増となったことから、営業利益が約19億円減少して168億円にとどまった。経常利益は20億円減の171億円。純利益は、固定資産廃棄損が膨らんだこともあり、17億円減の約99億円に圧縮された。

 なお、2026年2月期の連結業績については、営業収益で10.1%減の10兆7,610億円、営業利益で0.7%増の4,240億円、経常利益で3.0%増の3,860億円、純利益で47.3%増の2,550億円を見込み、減収増益を計画した。

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