セブン&アイ・ホールディングスが発表した2017年3~11月期の連結業績は、売上高に当たる営業収益が前年同期比4.4%増の4兆4797億円、営業利益が8.0%増の2957億円だった。海外コンビニエンスストア事業の営業利益が大きく伸びたほか、百貨店事業の黒字化が利益を底上げした。前年同期に比べてのれん償却や減損など特別損失の計上額が約460億円減少したことで、純利益は約2倍の1492億円に増えた。
セブン-イレブン・ジャパンは17年9月に加盟店からのロイヤルティ収入のチャージ率を1%引き下げたが、既存店売上高は0.8%のプラスとなり、新店を含む全店売上高も伸びて、加盟店からの収入は3.3%増となった。この結果、国内コンビニ事業の営業利益は0.6%増の1884億円と増益を確保した。
17年9月末時点で8665店舗を展開する米7-イレブン・インクはファーストフードやプライベートブランド「セブンセレクト」の販売に注力、ドルベースでの既存店売上高は1.5%伸び、海外コンビニ事業の営業利益は20.4%増の639億円と円安が進行したなかでも、大幅な増益を達成した。
そごう・西武が17年10月1日付けで「そごう神戸店」「西武高槻店」をエイチ・ツー・オーリテイリングに譲渡したことなどから百貨店事業の営業収益は8.5%減少したが、営業損益は前年同期の29億円の赤字から2億円の黒字に転換した。
イトーヨーカ堂とヨークベニマルの既存店売上高がともにマイナスとなったスーパーストア事業の営業利益は、8.7%減の90億円だった。
18年2月期の連結業績見通しは、営業収益が4.5%増の6兆1000億円、営業利益が6.0%増の3865億円で従来予想通り。