イオンが発表した2016年2月期の連結業績は、売上高に当たる営業収益が前期比15.5%増の8兆1767億円、営業利益が25.2%増の1769億円だった。
15年2月にドラッグストアのウエルシアホールディングス(HD)を、同3月に食品スーパーのマルエツ、カスミ、マックスバリュ関東の3社が経営統合して発足したユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)をそれぞれ連結化した効果で売上高、利益ともにかさ上げされ、4年ぶりの営業増益となった。一方、法人税と少数株主利益の増加などが要因で、当期利益は85.7%減の60億円に落ち込んだ。
セグメント別では、売上高の3分の1強を占めるGMS(総合スーパー)事業の営業利益が19.1%減の93億円と減益だったが、連結効果で食品スーパーを中心とするSM・DS事業が211億円の営業黒字(前期は55億円の赤字)を稼ぎ出したほか、ウエルシアHDを含むドラッグ・ファーマシー事業の営業利益も約2.6倍の185億円に膨らんだ。
また、クレジットカードなど総合金融事業が3.7%増の550億円、ショッピングセンター開発・運営のディベロッパー事業が6.5%増の450億円、施設管理や遊技場運営などのサービス・専門店事業が7.0%増の263億円とこの3事業で連結営業利益全体の7割を稼いだ。
コンビニエンスストアのミニストップを中心とする小型店事業の営業利益は29.4%減の12億円、中国や東南アジアを中心とする国際事業は24億円の営業赤字(前期は53億円の黒字)だった。
17年2月期の連結業績は営業収益が2.7%増の8兆4000億円、営業利益が7.4%増の1900億円、当期利益が66.4%増の100億円と増収増益を見込む。