【英テスコ】 2期連続の営業減益、本国での販売不振続く、14年2月期
英テスコが発表した2014年2月期の業績(速報値)は、営業利益が前期比6.0%減の33億ポンド(約5700億円)となった。同社は13年2月期に20年ぶりの営業減益を記録、赤字続きだった米フレッシュ&イージー(F&E)を売却、本国での既存店建て直しに注力したが十分な成果が出ず、2期連続での減益となった。
アジアでの売上げが伸びたこともあって、グループ売上高は0.3%増の708億ポンド(米F&E売却の影響を除く継続事業ベース、約12兆2000億円)と微増だったが、全体の7割近くを占める英国の売上高は481億ポンドと全店ベースで0.1%減、既存店ベースでは1.3%減だった。
英国では小型食品ディスカウンターのアルディ、リドルのドイツ系2社が低価格を武器にシェアを伸ばしており、テスコをはじめとする大手スーパーは苦戦している。英国事業の営業利益は3.6%減の21億9100万ポンドだった。
英国を除く欧州事業はEU(欧州連合)経済低迷の影響などから売上高は0.4%減の107億ポンド、営業利益は27.7%減の2億3800万ポンドだった。
アジア事業は売上高が2.7%増の109億ポンドと増収だったものの、タイでの大規模な反政府デモの影響などもあり、営業利益は5.6%減の6億9200万ポンドとなった。なお、約130店舗を展開している中国については現地大手の華潤創業(チャイナリソーシズ)と合弁会社を設立、独占禁止法当局の承認などを経て早ければ5?6月にも事業を移管する予定だ。合弁会社へのテスコの出資比率は20%で、実質的に中国事業を切り離すことになる。