セブン&アイ・ホールディングス(HD)は12月2日、通信販売大手のニッセンHDを連結子会社化すると発表した。
子会社のセブン&アイ・ネットメディアを通じて来年1月22日を期限とした株式公開買い付け(TOB)を実施、ニッセンHD株式の50.74%の取得を目指す。取得額は126億円。
TOBによる取得割合が予定に達しなかった場合は、ニッセンHDが実施する第三者割当増資を引き受け、過半数を取得する。その場合は、取得総額は最大で177億円となる見通し。
セブン&アイはグループ各社の店舗とインターネットの連携を強化することで販売増に結びつける「オムニチャネル化」の推進を経営課題に掲げており、ニッセンの通販向け商品の開発力や顧客基盤、システム・物流関連のノウハウなどを取り込むことでオムニチャネル戦略の基盤を固める。
ニッセンHDは昨年3月にギフト販売のシャディを子会社化、2013年12月期の連結売上高は前期比13.4%増の2003億円を見込むが、販促策の失敗による顧客の減少などから営業損益は28億円の赤字(前期は6億円の黒字)となる見通し。
今後は、セブン&アイグループ各社の店頭で通販カタログやチラシを配布したり、通販商品をセブンーイレブン店舗で受け取れるようにしたりするなど提携関係を深めることで業績回復を目指す。