イオンが発表した2010年3~8月期の連結業績は、営業収益(売上高と不動産収入などの合計)が前年同期比0.9%減の2兆5051億円となり、売上総利益率も1.6ポイント低下したことから売上総利益額は495億円減少したものの、販売管理費を501億円削減した効果とその他の営業収入(テナントからの家賃収入など)が260億円増加したことで、営業利益は1.7倍の621億円となった。米国衣料品専門店タルボットの株式売却益177億円を特別利益として計上したことなどで純利益は336億円(前年同期は146億円の赤字)となり、中間期としては過去最高益を記録した。
事業セグメント別の営業利益では、主力のGMS(総合スーパー)事業が前年同期の94億円の赤字から54億円の黒字に転換。GMS事業だけで212億円の経費削減が効いた。SM(食品スーパー)事業の営業利益は14億円増の65億円、コンビニエンスストアやミニスーパー「まいばすけっと」などの戦略的小型店事業は15億円増の47億円だった。
上半期の利益が大幅に伸びたことで11年2月期の業績予想を上方修正した。営業利益は従来予想から50億円積み上げて1500~1600億円(前期実績は1301億円)、純利益は170億円増額の490~550億円(同311億円)を見込む。営業収益は5兆600億円(前期比0.1%増)の予想を据え置いた。