【イオン】震災による損失は300億円、営業利益は増益予想
イオンは4月14日、2012年2月期の連結決算について東日本大震災の被害による特別損失を約300億円計上することを明らかにした。このほか減損損失が約200億円、将来の店舗閉鎖費用を前倒しで計上する資産除去債務で約200億円を計上するため、特損の総額は700億~800億円になる見通し。このため、純利益は前期比33%減の400億円となりそうだ。
一方、営業収益(売上高と不動産収入などの合計)と営業利益について、わずかながら増収増益を見込む。予想値は営業収益が0.1%増の5兆1000億円、営業利益が1.5%増の1750億円となっている。
同社の岡田元也社長は「震災の影響は不確定要素が多いが、年後半からの復興特需などを考えれば、マイナスの影響だけでなくプラス効果もある」として、今期業績予想について震災発生後も変更していないという。
中核事業会社のイオンリテールについては、今期の既存店売上高を前期比でプラスマイナスゼロ、粗利益率は0.1ポイントの改善を見込んでいる。