【四半期決算】食品スーパーのライフとタイヨー、共に2ケタ減益
小売業のなかでは不況に比較的強いといわれる食品スーパーだが、今年第1四半期は各社の苦戦が目立つ。
食品スーパー最大手ライフコーポレーションの2011年2月期第1四半期(3~5月)の業績(非連結)は、2店舗を新設したものの既存店が前年実績割れで営業収益(売上高と不動産収入などの合計)は1.5%減の1158億円となり、逆に販売管理費は1.6%増えたことから営業利益は24.2%減の20億円に落ち込んだ。ただ、11年2月期通期では営業収益4783億円(2.0%増)、営業利益89億円(2.6%増)の増収増益を見込んでいる。
また、鹿児島県が地盤のタイヨーが発表した第1四半期連結業績は、営業収益は303億円(0.9%減)とほぼ前年並みを維持したものの、粗利益率の悪化で売上総利益が2.2億円減少、販管費が6000万円増えた影響で営業利益は46.3%減の3億円となった。同社も11年2月期通期では営業収益1287億円(1.5%増)、営業利益23億円(5.0%増)の増収増益を予想する。
なお、沖縄を地盤に総合スーパー、食品スーパー、コンビニエンスストアを展開するサンエーが発表した第1四半期決算は、営業収益346億円、営業利益23億円だった。同社は前年度の第4四半期から連結財務諸表を作成しているため、前年同期との比較ができない。11年2月期通期については営業収益1401億円(2.3%増)、営業利益91億円(4.3%増)の見込み。
3社とも通期では増益予想だが増益幅はわずかで、第2四半期以降の販売動向次第では、減益に陥る可能性もある。