【家電小売市場】来年以降は2割の縮小、エコポイントなどの反動で

2011/11/09 10:07
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 2012年以降の国内の家電小売市場はエコポイント効果などで需要が盛り上がった2010年に比べて市場規模が約2割縮小するとの予測を日本政策投資銀行がまとめた。

 

 今年も地上波デジタル放送への完全移行に伴う駆け込み需要や夏場の電力不足による節電対策商品の特需があり、家電量販店各社は足元で好調な決算を記録しているが、来年以降は厳しい現実に直面しそうだ。

 

 家電量販店の品目別売上高を見るとテレビとパソコン、白物家電が6割近くを占めるが、需要を先食いした薄型テレビの販売は反動減によって12年以降は対10年比で約45%の水準にまで落ち込むと政投銀のレポートでは予測する。白物家電は買い換え需要しか期待できず、パソコンは新規需要が見込まれるものの単価下落で市場規模は縮小傾向が続く。

 

 これらの結果、8兆円前後の横ばいで推移してきた国内の家電小売市場は10年の約8兆5000億円をピークに急落、12年以降は約7兆円で推移すると予測している。

 

 家電量販店は積極的な出店により家電小売市場で約70%のシェアを握るまでになったが、今後は新規出店に依存した成長戦略の見直しを迫られそうだ。

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