スーパーvsコンビニのキャッシュレス比率、スーパーがリードする謎
CVSはキャッシュレス万能だが?
政府は2025年にキャッシュレス比率40%という目標を掲げていて、経済産業省の調査によると19年には26.8%でした。5年前に比べ10%上昇しています。SMの場合、前述した以外にも40%を超える企業は珍しくありません。30%台というチェーンでも、この1年で5%を超える上昇率というところは多く、遠からずキャッシュレス比率40%は業界水準になりそうな印象です。
ドラッグストアでも、食品構成比が40%を超える薬王堂(岩手県/西郷辰弘社長)のキャッシュレス比率は50%を超えています。来店頻度の高い食品の購買チャネルは、キャッシュレス決済との相性がいいことは間違いなさそうです。
CVSも、先の統計では20年12月で33.6%でしたが、セブン‐イレブン・ジャパン(東京都/永松文彦社長)は20年2月に44.1%という数値を公表しており、現状はそれよりも高いといいます。他大手2社も30%台のようです。国全体に比べキャッシュレス比率は高いわけですが、とはいえSMの上位とは様子が異なります。
CVSは、ほぼ考えられる限りのキャッシュレス決済を利用できる業種です。SMはクレジットカードしか使えないところも少なくありません。自分の使いたい決済ツールが使えるのはCVSの方なので、SMでキャッシュレス決済をしている人なら、CVSでもキャッシュレスで済ませそうなものです。どちらでも現金払いの人が、より多くコンビニを利用しているのでしょうか。
客層は確かに違います。総じてCVSは過半が男性、SM、GMSは過半が女性です。この差でしょうか? キャッシュレス決済に関する意識調査は多く行われていて、男女の違いで傾向が変わるかというと、結果はまちまちです。キャッシュレスへの意向や使用する決済ツールのそれぞれについて、男女の違いは明確ではありません。