生鮮&即食強化で若いファミリー層の支持を獲得するウオロクの新たな旗艦店を徹底解説!

取材・文:松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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ウオロク 中条店

ウオロク 中条店

〒959-2627 新潟県胎内市野中347-4
電話:0254-44-3600
JR羽越本線「中条」駅より徒歩約25分

新潟県で食品スーパー(SM)を展開するウオロク(本多伸一社長)は5月22日、同県胎内市の「ウオロク中条店」(以下、中条店)を移転リニューアルオープンした。従来の主要顧客だったシニア層だけでなく、若いファミリー層の支持も獲得するため、生鮮食品や即食商品を強化した同社の新たな旗艦店だ。

10km圏内まで商圏を拡大

ウオロク 中条店 石川芳樹店長
石川芳樹店長
「シニア層だけでなく、若いファミリーも集客できる店舗をめざします」

 中条店は、JR羽越本線「中条」駅から約2㎞の場所にある。店舗から半径3㎞圏内には約1万5000人/約6000世帯が住んでおり、新潟県の平均より高齢化が進んでいるのが特徴だ。単身世帯は比較的少なく、昔ながらの大人数世帯が多いエリアとなっている。SMが少ない地域で、店舗からほど近い場所にあるのは「イオンスタイル中条」のみとなっている。

 もともと中条店は開業から約47年営業している歴史ある店舗で、これまでも数回の改装や建て替えを行っていた。移転前も地域内での支持は高かったが、クルマでのアクセスの悪さや建物の老朽化、駐車台数の少なさなどの課題があり、「よい物件があれば移転したかった店舗の1つ」(広報担当者)だったという。そうしたなか、市役所や郵便局などの施設が近く、幹線道路が交わる交通の要所であるほか、駐車場も広く確保できる物件が取得できたため、移転を決めた。売場面積は約610坪。

 ウオロクは全社的な方針として、さまざまな家族形態や生活シーンに対応するため、幅広い消費者が満足できるような品揃えをめざしている。店舗では、「高品質で誰もがおいしいと思う商品」を表す「ウオロク品質」、仕入れ担当が自信をもって提供できる「目利きの仕入れ」というこだわりの差別化商品に加え、「元気価格」「超元気価格」「元気爆発価格」という価格訴求型の商品も展開。ウオロクはこの2種類を使い分け、幅広い客層に支持され、継続して来店してもらえるような商品構成を意識している。

 中条店はこのような方針を体現した最新の店舗だ。商品政策(MD)としては、基本商圏を半径3㎞圏内としつつも、5~10㎞とより広域からの集客も図り、従来の主要顧客層であったシニア層からの支持を保ちながら、若いファミリー層の来店増加もねらう。「店舗周辺はシニア層が多いが、若年層の比率も低くはない。しかし、旧店舗では構成比の高いシニア層向けの商品に偏っていた」(石川芳樹店長)。そこで今回の移転を機に、

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取材・文

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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