「リアルに打って出る」
「ヤフーはこれまでの22年間、主にオンラインで事業を展開してきたが、ついにリアル、オフラインの事業に参入する」
9月5日、東京国際フォーラムで開催された「ALIPAY DAY」の最後のセッション。壇上に立ったPayPay(東京都)の中山一郎社長はこのように話した。
ヤフーとソフトバンクが2018年6月に設立した合弁会社であるPayPay。今秋から社名と同名のQR決済サービスをスタートする。プレゼンテーションではアリペイとの連携を発表。1つのQRコードでペイペイ、アリペイ両方の決済に対応できるようにした。
LINE Pay、楽天ペイ、d払い、そして先月にはAmazon Payが実店舗決済をスタートとさせており、QR決済は乱立状態にある。ただ、国内小売ツートップであるイオンとセブン&アイ・ホールディングスへの導入事例はまだない。
すっかり忘れられつつあるが、今年2月にイオン、ソフトバンク、ヤフーの3社が提携を検討中と各大手メディアで報道されている。これが事実であれば、決済分野での協業が実現する可能性もゼロではない。後発のPayPayは、大手チェーン導入への突破口を開けるか――。(小野)