渥美俊一先生の1周忌に思う
あれから今日で丸1年になる。
“流通業界の師”である日本リテイリングセンターのチーフコンサルタント渥美俊一先生が逝去してからだ。
1周忌の前日前々日に当たる2011年7月19日~20日の2日間は、「セルリアンタワー東急ホテル」(東京都渋谷区)にて日本リテイリングセンター主催の「2011年下半期 政策セミナー」が開催された。
同セミナーは、この十年間余りは、グランドプリンスホテル赤坂(東京都港区)で開かれてきたが、今年3月の同ホテルの閉鎖にともない、会場の変更と相成った。
参加人数は495人。一般的な流通業界のセミナーとの比較で言えば、大盛況といっていい。だが、渥美先生存命のころには常に800人弱を集めていたことを考えるとさみしさは否めない。
会場に先生のあの怒声にも似たしゃがれ声が響きわたることはなく、代わりにあるのは、桜井多恵子シニア・コンサルタント、梅村美由起アナリスト、渥美六雄リサーチャー、山田友美子リサーチャーの一生懸命の講義だった。
「たとえ渥美先生と同じことを話したとしても、それは渥美先生の発言ではないので講師陣は本当に大変だ」と評するのは参加者の1人――。
ただ、変化がチャンスだとするならば、日本リテイリングセンターにとっていまは大きなチャンスが宿っているはずだ。
激変する社会情勢の中で、“流通業界の総本山”が「保守」「革新」を組み合わせながら、いかに進化していくのかに注目していきたい。
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