米アップル、対中関税に反対表明 「世界市場で競争力低下」

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6月20日、米アップルはトランプ米政権が計画する対中追加関税に反対する意向を示した。上海のアップルストアで1月撮影(2019年 ロイター/ALY SONG)

[ニューヨーク 20日 ロイター] – 米アップルは、トランプ米政権が計画する対中追加関税に反対する意向を示した。導入されれば、同社の米経済への貢献が低下し、世界市場における同社の競争力が損なわれると主張した。同社の見解が20日、政府のウェブサイトに掲載された。

トランプ政権は先月、中国への制裁関税の第4弾として、携帯電話など約3000億ドル分の製品に最大25%の関税を課す計画を表明。トランプ氏は習主席との会談が不調に終われば実施するとしている。

追加関税の対象にはアップルのiPhoneやiPadなども含まれる。

同社が政府に提出した文書には、アップルが米財務省に納める法人税額は米企業最大であることのほか、同社が昨年公表した今後5年間で米経済に3500億ドル超の直接的貢献を行う計画も記されている。

また、中国や他の海外企業は米市場で大きなシェアがないことから、「米関税が世界の競合企業に有利に働く」と主張した。

このほかユナイテッド・テクノロジーズ傘下の空調大手キャリアは、対中関税第4弾でエアコン部品に関税が適用されれば大幅な値上がりにつながるとし、別の部品調達先を探すには1年から1年半かかるほか、コスト上昇のため低価格帯の製品からの撤退を強いられる可能性があると訴えた。

飲料大手のキューリグ・ドクター・ペッパーは、米国で販売されるコーヒーメーカーの約88%が中国から輸入されているとし、同社のコーヒーメーカーは2800万戸超の家庭や100万超のホテルで使用されていると説明。直接影響を受ける製造業者や米消費者にとって大きな問題だと主張した。

ディスカウント小売りのダラー・ツリーは、同社が提供しているような日用品に25%の追加関税を課せば、中低所得層に不釣合いで多大な悪影響が及ぶと訴えた。

対中関税を巡る7日間の公聴会はこの日で4日目となった。企業や個人は7月2日までオンラインで意見を提出することもできる。

前日には、ハイテク大手のデル・テクノロジーズやHPインク、小売り大手のウォルマートも反対の意向を示した。

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