マツキヨココカラ「matsukiyo」はただのPBじゃない!込められた重大な「戦略」とは

兵藤雄之
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全国に3300店舗超のドラッグストアを展開するマツキヨココカラ & カンパニー(東京都/松本清雄社長:以下、マツキヨココカラ)のプライベートブランド(PB)商品は、数あるPBの中でも、異彩を放つ存在だ。マツモトキヨシ(現マツモトキヨシグループ)の30年以上に及ぶそのPB開発の歴史のなかで、どのようにして現在のポジションを確立し得たのか。大きな転換点となった「MK CUSTOMER」から「matsukiyo」へのリブランディングに焦点を当て、マツキヨココカラ & カンパニーのPBの“今”を考えていく。

マツキヨココカラのPBは3つのタイプから構成

ふんわりやわらかトイレット_ミイラ
「ふんわりやわらかトイレット ミイラ」はトイレットペーパーをミイラの包帯に見立てた遊び心のあるパッケージ

 ドラッグストア「マツキヨココカラ」が展開するプライベートブランド(PB)には、3つのタイプがある。

 主力ブランドの「matsukiyo」、美と健康をサポートする専門家が推奨する「matsukiyo LAB」、高品質・高付加価値にこだわり、特定カテゴリーに特化して開発した独立型ブランドだ。2006年発売のエイジングケア世代をターゲットにした基礎化粧品ブランド「The Retinotime(レチノタイム)」、2012年発売のオーガニックコスメブランド「ARGELAN(アルジェラン)」、マツキヨココカラ & カンパニーとしての第一号PBでコーセーとの共同開発による敏感肌向けのスキンケ アシリーズ「RECiPEO(レシピオ)」などが独立型ブランドになる。

 現在、PB全体で約1800SKUある。中には大きな話題となった商品も少なくない。例えば「matsukiyo」の人気商品であるデザイントイレットロールは世界的な賞をいくつも受賞している。

 缶の色から思い浮かぶ中身の色、その色と味のギャップがおもしろさや驚き、喜び、楽しさにつながると噂の高い、エナジードリンク「エクストロング」シリーズは、ある期間内で、有名NBを上回る売上を達成したこともある。

 最近のものでは、買う人と使う人双方の気持ちに寄り添い開発した大人用のおむつ。どんな場面で使用するのに適した商品なのかをわかりやすく、アパレルアイテムのようなパッケージにして表示し、室内にストックした際のデザインにも気を配った商品だ。

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