コンセプト、看板メニュー、SNS…行列店に学ぶZ世代に支持される店の作り方

2022/09/23 05:55
    佐藤 良子
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    兵庫県神戸市の元町駅近くに、Z世代の女性が行列を作る居酒屋『TOKI』がある。若年層のアルコール離れが叫ばれる昨今だが、同店ではFD比率(売上に占めるフードとドリンクの構成比)が58%対42%と平均*よりやや上回ってアルコールをしっかり売り、15坪・38席で月商600万円を叩き出す。看板メニューを明確にし、空間づくりや提供方法、SNSでの発信など、若きオーナーの手腕が冴える「Z世代に支持される店の作り方」を紹介する。*一般的な居酒屋はドリンク比率が40%

    アルコールはハイボールがメイン。コーラで割るジュース感覚のものからウィスキー違いのハイボールを約10種用意して初心者からお酒好きまで対応
    アルコールはハイボールがメイン。コーラで割るジュース感覚のものからウィスキー違いのハイボールを約10種用意して初心者からお酒好きまで対応

     若年層女性が通う居酒屋を目指す

     冒頭の居酒屋『TOKI』を含め神戸で3店の飲食店を運営する(合)TABEARUKI。経営するのは大手通販会社のWEB担当を経て、東京の大手飲食企業で経験を積んだ35歳の石原優樹氏だ。

     石原氏は大手飲食企業で様々な業態の店舗開発やメニュー開発に携わった経験から、お客が年に一度利用するハレの日使いの高級レストランよりも低価格でリピート率・回転率が高い日常使いの居酒屋の年商の方が上回るケースが多々あることを知り、“利用頻度”の重要性を実感したという。

     さらに3050代男性を中心に集客する居酒屋が巷に多いことから、「ならば若年層の女性はどこで飲食するのか?」と考え、若年層向けの居酒屋業態に着目。また繁盛している他店を分析する中で客単価が安くても「心地のよい上質な空間での飲食は重要」と考えた。そしてさまざまな業態のメニュー開発を行う中で「老若男女が好きな分かりやすい料理を、味や盛り付けなどでいかに特別にするかが重要」と考えるようになった。

     こうした考えから、開業した居酒屋『TOKI』は、20代の女性をターゲットにオシャレで清潔感のある空間、「女性が可愛いと思う」(石原氏)民芸の器、シズル感のある盛り付けにこだわる。客単価を2800円に設定し、料理のコンセプトは“特別な普通味”で看板メニューは唐揚げ。その結果、1538席で月商600万円を売る大ヒット店舗となった。

    JR元町駅から徒歩すぐの立地。モルタルと木を多用したおしゃれな空間
    JR元町駅から徒歩すぐの立地。モルタルと木を多用したおしゃれな空間

      

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