【中国小売りチェーン】10年の市場規模は約66兆円、21%増
マーケティング調査の富士経済の調べによれば、2010年の中国の小売りチェーンの総売上高は前年比21.2%増の5兆1097億元(約66兆4000億円、1元=13円換算)となったようだ。
業態別では、スーパー(食品スーパー、総合スーパー)が17.1%増の1兆2230億元(約15兆9000億円)、家電量販店が19.5%増の4900億元(約6兆3700億円)と好調。スーパーに関しては大都市部で総合スーパーの売上げが伸びているが、1級都市ではかなり競合が激しくなっており、今後は大都市郊外や2級・3級都市への進出が広がるものと見られる。家電業界では蘇寧電器と国美電器の2強体制が固まってきた。
業態別で伸び率、売上げ規模共に最も大きいのが、ホームセンター(HC)。バブルとも言われる住宅開発ブームを背景に10年は41.6%の成長を遂げ、売上高は1兆6000億元(約20兆8000億円)に達した。日本DIY協会によると国内HCの2009年の総売上高は3兆8850億円で、05年をピークに減少傾向。中国のHC市場はすでに日本の5倍以上の規模を持っていることになる。
一方、コンビニエンスストア(売上高370億元、8.8%増)やドラッグストア(1500億元、10.3%増)などはまだ市場規模が小さく、今後の成長余地が大きい。