小売業のデジタルシフト、社内に「デジタル変革者」が必要な理由

鈴木康弘
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Photo by NicoElNino
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コロナ対応が差をうむデジタル化意識

 コロナ禍により世の中のデジタル化意識は大きく変わりました。移動や、人との接触が制限されたことが大きな理由です。企業はリモートワークを推進し、従来の人と人との接触が前提のアナログ業務から、非接触のデジタル業務へとシフトしていきました。ここで企業は大きく二分されたのです。

 一つは、エッセンシャルサービス(日常生活に必要不可欠なサービス)を担う企業であり、医療や公共交通機関、そして小売業などです。これらの企業は感染予防はしつつも通常勤務を続けざるを得ず、リモートワークなどは最小限にとどまっています。

 もう一つは、その他の企業、とくにIT関連企業では多くの社員がオフィスへの出勤を抑制されました。これらの企業は、事業を継続するために今までの仕事の仕方を大きく変える必要に迫られ、今までの業務をリモートワークなどを含め、よりデジタルに変革させることに取り組み始めています。

小売業のデジタル化意識の遅れ

 では、小売業のデジタル化意識はどうでしょうか。

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