オーダースーツをリモート採寸、2週間で納品! コナカの「ディファレンス」ブランドはなぜ業界の常識を覆せたのか?
バーチャルで服を仕立てるシステムを開発
ディファレンスのもう一つの特徴が利便性の追求。ブランド立ち上げ時から、リアル店舗だけでなく、オンラインも活用することが決まっていた。店頭に足を運ぶ時間と手間が省けるからだ。
顧客ニーズに応じて、店頭でもインターネットでも発注できるし、商品を店頭で受け取るか、宅配で受け取るかも選択できる。例えば、店頭で採寸してから、自宅に帰ってネットで生地を選んで注文、スーツを届けてもらうことも可能だ。
「お客さま一人ひとりのニーズに合わせた、パーソナライズの一環です。佐藤氏に、『スーツのオーダーは敷居が高くわかりづらいというイメージなので、なるべくわかりやすく、簡単で楽しく体験できるようにしよう』と、アドバイスしていただいたことが大きかったですね」(同)。
15年から取り組んだ自社ITシステムの開発では、リモートで生地をチェックする際の、リアリティも追求した。「画像の精度や立体感を高め、生地の縫い目や陰影などもきめ細かくCGで表現することで、イメージしやすくしました。いわばバーチャルでスーツを仕立てて、イメージしやすくしたわけです」(同)。
専用アプリでは、採寸などで待ち時間なしの来店優先予約を取ることもできるし、過去に注文した履歴や自分のサイズなどの情報も検索できる。