実践編 ②小売業のデジタルシフトに欠かせない、自社でシステムをコントロールする方法
システムの全体像を把握できていますか
「御社の商品や業績について教えてください」という質問を経営者にすると、スムーズに答えが返ってきます。しかし、「御社のシステムについて教えてください」と質問をすると、「それは情報システム部に聞いてください」「システム会社に確認します」などという答えが返ってきます。これだけシステムなしでは業務が回らない時代になったのに、経営者が明確に答えられないのは不思議なことです。
このような状況が生まれてしまったのは、システムの専門性とエンジニアの閉鎖性が、経営者や現場との風通しを悪くしていたからです。最近では、「システムが所有から利用」になったことで、専門性のハードルが低くなりました。しかし、相変わらず風通しが悪い状況が続いています。
前回お伝えしたように、これからは自社でシステムをコントロールすることが求められてきます。そのためには、エンジニアと経営者や現場との壁を取り払わなくてはいけません。今回は、「システムの見える化」により、エンジニアの閉鎖性を取り除き、誰もがシステムを身近に感じる方法についてお話しします。
システム全体構成図を作成する
システム全体を理解するためには、