Googleマイビジネスとは、さまざまなGoogle サービス(Google検索や Googleマップなど)上にローカルビジネス情報を表示し、管理することができるツールである。このGoogleマイビジネスはGoogle検索、GoogleMap上に表示される「次世代のHP」とも呼ばれ、SNSやポータルサイトのような情報発信・クチコミ収集、ネット予約など様々な機能を持っている。Googleマイビジネスに店舗情報を登録し、正しく管理・運用することで、自店で取り扱っている商品やサービス、店舗の場所をネット上で顧客に認知してもらえる機会が増え、問い合わせや来客数の増加も期待することができる。ではなぜ今、Googleマイビジネスを管理・運用する必要があるのかを大きく3点に分けて紹介する。
Googleの高いシェア率を活用
1つ目に、Google検索およびGoogleマップの利用率の高さが挙げられる。日本におけるGoogleの検索シェアは、2020年9月現在で約75%と高い。Yahoo(約19%)やBing(約4%)などの他の検索エンジンもあるが、圧倒的な比率でGoogleが使用されており、もはや人々の生活になくてはならない存在となっている。
(出典:StatCounter 日本における検索エンジンの市場シェア2020年9月 https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/japan)
また、2018年の調査では、日本でのユーザー数が多いスマートフォンアプリの第2位はGoogleマップで3,936万人となっており、第1位のLINE(5,528万人)に次ぐ結果となっている。これらの事から、日本の市場における、Googleの存在感の高さが伺える。
グルメサイトに代わるサービスとしての可能性
2つ目には、既存メディアのプレゼンス(存在感)が低下していることが挙げられる。
2020年1月に、飲食店向けの予約・顧客管理システムを提供するTableCheck社が実施した調査によれば、グルメサイトの利用頻度について「利用頻度が減った」(16%)「まったく利用・閲覧しなくなった」(3%)「もともと利用・閲覧していない」(8%)とネガティブな回答をした人は計27%で、「利用頻度が増えた」と回答した10%を大幅に上回った。
また、飲食店を検索する際に頻繁に利用するサービスについては「グルメサイト」(78.9%)が依然として1位であったが、「Google検索」(48.3%)「地図サービス」(30.2%)「SNS」(23.6%)が後に続く結果となった。とくに、Googleマイビジネスに関連するGoogle検索と地図サービスを合計すると78.5%で、グルメサイトに迫る数字だ。これは飲食店にとって、GoogleやSNS上での情報発信の重要性が、もはや無視できないほど高まっていることを示している。
コロナ禍で高まる正しい情報へのニーズ
3つ目には、コロナ禍だからこそ、正しい情報を発信することがより重要になっている、ということが挙げられる。
コロナ禍で購買行動は急速にオンライン化した。顧客は実際に店舗へ出かける前に、検索結果ページの右側に表示される店舗情報やレビューをチェックし、短時間で効率的な買物をするようになった。これは、コロナの影響で営業時間の変更や臨時休業など、状況の変化が目まぐるしく起こっているためだと考えられる。このような状況の中で、経営者が注意すべきは、誤った情報や古い情報をそのまま発信してしまうリスクである。記載ミスや誤った情報の発信は、顧客からのクレームやブランドイメージの棄損にも繋がりかねない。
Googleには、店舗関係者以外からの情報修正を受け付けたり、SNSや口コミ投稿サイトなど、ウェブページから集めた情報を反映したりする機能があるため、知らないうちに誤った情報が掲載されてしまっていることがある。実際に、低評価の口コミを見ると「営業時間内に訪れたが閉まっていた」「地図と店舗の場所が違っていた」などの声が上がっている。経営者にとって、Googleマイビジネスで情報を適切に管理し、正確な情報を提供していくことは、現代のウェブ集客において非常に重要性を増している。
Googleマイビジネスで何ができるのか
Googleマイビジネスでできることには、大きく以下の3点がある。
1. オンラインに公開するビジネス情報(営業時間や住所など)を最新かつ正確な状態に維持できる
2. クチコミへの返信や情報を発信することでユーザーと交流することができる
3. 新規顧客にアピールできる
出典:Google公式
それぞれの項目に対して具体的にどのような機能があり、実際にどのように活用していくべきかを次回詳細に紹介する。
太田 侑希
カンリー執行役員 早稲田大学商学部卒。野村證券株式会社に入社。富裕層、法人の資産運用、M&A仲介業務等に従事した後、MEO対策をメインに行うWEBマーケティング会社を共同創業。 テック系ベンチャーのGMを経験した後、2020年7月よりカンリーにジョイン。マーケティング、セールス、アライアンスを統括。
藤林 郁三
カンリーCanly事業部CS(カスタマーサクセス) 筑波大学社会学類卒。 創業期からカンリーにインターンとして参画し、新卒で正式に入社。 これまでに5,000店舗以上のGoogleマイビジネスのコンサル、運用代行に携わり、現在はCanlyのツール運用支援を担当。
カンリーが展開するGMB管理ツール、Canly サービスサイトはこちら https://jp.can-ly.com/