欧米の最新動向に学ぶ、「理想の買物体験」を追求するためのDXの在り方とは?
レジレス店舗など、今までにない視点からのチャレンジを
次に店舗内のサービスを工夫している小売を見ていこう。日本では、イオン系の「まいばすけっと」や「マックスバリュエクスプレス」などがレジ待ちの時間を軽減する工夫をしているが、ヨーロッパにも同様の企業がある。グローバル展開をしているドイツのハードディスカウンター「Aldi」だ。同社はイギリス、オランダ、ドイツの3カ国で、レジの待ち時間を軽減するレジレス店舗をオープンしている。
レジレス店舗のパイオニアである「Amazon Go」が狭小のコンビニ店舗なのに対して、「Aldi」は約500㎡もあり、生鮮食品や量り売りにも対応している。日本には、一般のお客が利用できるウォークスルー型のレジレス店舗はほぼ存在しないが、海外では老若男女が利用していて、レジ待ち時間が軽減されている。
![「Aldi」では、買物袋に商品を入れて店舗から出るだけで、決済が完了する。](https://diamond-rm.net/wp-content/uploads/2022/12/5e4896966c9944fcf00890f4502605bf.png)
新しい店舗をつくることは、既存の店舗フォーマットを元に出店戦略や設計するだけでなく、今までにない視点からチャレンジをすることが必要になるかもしれない。
これを成し遂げるための秘訣は、今までの当たり前を疑い、制約を取っ払い、ゼロベースでお客にとっての理想の買物体験がなにかを考えることだ。その理想と現状の間にある課題を解決していくことで、よりお客に支持され、利益をあげられる店舗になっていくはずだ。
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