売場が夜な夜な居酒屋に変身!? ユニークすぎる大阪のローカルスーパーに潜入!
大阪・中津の住宅街にひっそりと佇む「goody 中津店」。同店は一般市民の食生活を支える地域密着型の食品スーパーだが、夜になると“居酒屋”へと変身する驚愕の空間なのだった。前編では、そのこだわりの品揃えと店舗の秘密に迫った。後編では、いよいよ自慢の調理サービスを体験する。買った食材がどんな姿となって出てくるのか。その全貌をレポートしよう。

「やりたい放題」のインパクト
われわれの目の前に置かれているのは、さっきまで売場に並んでいた総菜である。お好み焼き、ハンバーグ、ゴーヤチャンプルー、そしてあんこうの肝煮という豪華ラインアップ。いずれも調理場で温め直されており、湯気が立ち上っている。

早速、お好み焼きを一口いただく。さすが本場の味、うまい。期待以上の味わい。チラと前を見ると、助っ人の編集者も「おいしいっスねぇ」と言いながら、ハンバーグを頬張っている。私は続けて、あんこうの肝煮を食べたが、これも絶品。どれも手づくり感満点で、ビールが進むこと、進むこと。
これらをつくっているのは、どんな方なのだろうか。純粋な疑問が湧き、八尾店長に尋ねると、快くバックヤードへ案内してくれた。
そこにいたのは「はっちゃん」という愛称のキュートな女性。聞けば、料理の専門家ではなく、本業はデジタルクリエイターであるとのこと。この店では調理のほか、野菜の仕入れも担当している。英語が堪能で、外国人客の対応も担当可能だそうだ。ほぉ、スゴい。

テーブルに戻り、編集者と談笑していると、今度は店内に流れる音楽が気になった。よくあるインストルメンタルではなく、どう聞いても1人のアーティストの曲ばかりが聞こえてくる。耳を澄ますと、それはすべて宇多田ヒカルの曲だった。
不思議に思ってあらためて店内を見渡すと、レジの向こうにDJブースが設けられているではないか。若い男性がヘッドホンを装着し、楽しそうに体を揺らしながら曲をかけている。宇多田ヒカルのファンだそうで、もう「やりたい放題」とはまさにこのことである。

この方も、本業は別にあって、縁あってこの店の運営に携わっているらしい。「はっちゃん」もそうだが、人手不足の時代にあり、こんなに優秀で個性的な人材が集まってくるとは、このスーパーの底知れない実力の一端を垣間見た気がした。







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