イオンリテール(千葉県/井出武美社長)は、2022年11月2日、京都中京区に「イオンスタイル西ノ京小町」(以下、西ノ京小町店)をオープンした。商品の取り揃えにおいて、“新鮮さ”を重視したという西ノ京小町店の開店初日の様子をリポートする。(文中の商品価格はすべて本体価格)
地域住民の取り込みをねらう
西ノ京小町店は、JR京都駅から山陰本線で10分の「円町」駅が最寄り駅で、南東へ約700mに立地する。周辺は新興住宅が連なる人口増加エリアであり、半径500m圏内は、近隣に小学校や中学校があることも手伝って子育て世代である30~40代の人口構成比が京都市の平均より高い。また、単身者世帯も多い地域となっている。そのような中、西ノ京小町店では、「“新鮮さ”にこだわった売場づくり」(本村幹夫店長)に注力している。
市場や漁港直送の新鮮な商品
青果売場では、京都の地野菜コーナーを設け、京都市中央卸売市場から仕入れた野菜のほか、近隣の生産者の育てた農産物を販売する。取材日には、九条ネギやほうれん草、かぶ、さつまいもなど季節の野菜が並び、お客が次々と手に取っていた。
鮮魚コーナーには、舞鶴漁港を中心に仕入れた「つばす」(458円)や「真あじ」(398円)、「ぐれ」(598円)などの丸魚が揃う。西ノ京小町店は売場面積997.4㎡と、小型店ではあるが、対面の鮮魚コーナーを設け、用途に応じて、二枚卸や刺身に調理をする。
「いつ来ても“新鮮”と思ってもらえる売場づくりを」
そのほか、西ノ京小町店では、京都ならではの新たな商品も取り入れた。たとえば、冷凍の「万願寺唐辛子」(298円)や、「お好み焼・鉄板焼 わらい」の「牛すじ こんにゃく入り ねぎ焼き」(550円)は西ノ京小町店が初めて導入。総菜コーナーでは、店内で焼き上げるだし巻き卵を入れた「玉子焼きと鮭の海苔弁当」(598円)など、オリジナルの弁当を展開する。
さらに、「KYOTO Coffe」として、「ラテアートジャンキース」や「前田珈琲」といった京都の有名店コーヒー12種類のドリップパック(各130円)を個包装で棚にずらりと並べ、気軽に購入できるコーナーも仕立てた。これも、西ノ京小町店だけでの取り組みだ。
また、京都市内の既存店で人気だった 「SIZUYA」のクリームたっぷりパン(195円)や、「とようけ屋」の油揚げ(260円)のほか、冷凍商品の「京都庵」の京巻寿司(398円)など、京都の銘品を揃える。
本村幹夫店長は「鮮度の高い生鮮商品を揃えることはもちろんのこと、このようなこだわり商品を取り入れ、日々入れ替えていくことで、毎日来ても目新しさがある、二重の意味で“新鮮な売場づくり”を行っていきたい」と語った。
初日は入場制限がかかるほど来店客数の多かった西ノ京小町店。年間売上目標は非公表だが、“新鮮”な品揃えで、地域住民の心をつかめるか。
【店舗概要】
オープン日 2022年11月2日
店長 本村幹夫
営業時間 8:30~10:00
売り場面積 997.4㎡
従業員数 86名(社員6名、パート・アルバイト80名)
駐車台数 31台
駐輪台数 86台