早くも関西10店舗体制に! 関西最新店「ロピア新長田店」をレポート
ロピア(神奈川県/高木勇輔代表)は5月17日、兵庫県神戸市に「ロピア新長田店」(以下、新長田店)をオープンした。兵庫県4店舗目、関西エリア(大阪、京都、兵庫、奈良)では10店舗目となる同店ではどのような売場づくりをしているのか。確認するため、現地に足を運んだ。
調査日:6月5~7日 ※本文中の価格はすべて本体価格
ダイエー跡地に出店!
ロピアが5月17日にオープンした新長田店は、JR神戸線、神戸市営地下鉄西神・山手線、海岸線が乗リ入れる「新長田」駅から直線距離で約400mの場所にある。
マンションと商業ゾーンが一体となった複合施設「アスタくにづか3番館」に入る新長田店。神戸市長田区は1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災で甚大な被害を受けたエリアの1つ。今回ロピアが出店した「アスタくにづか」は地域の復興を象徴する商業施設として、長年にわたり地域から親しまれてきた。
新長田店が入るのは、2021年末に閉店するまで、場所を変えながら地域で60年間にわたって営業を続けた「ダイエーグルメシティ新長田店」の跡地。同施設の集客は近年低迷を続けており、施設内はテナントが抜け「シャッター通り」の様相で、ダイエーの撤退は地域にとっても死活問題だったと思われる。ロピア進出は、地域にとっても商業施設にとっても待望だったに違いない。
ロピアはこれまでも首都圏において、業績不振のショッピングセンター(SC)に積極的に出店し、その絶大な集客力で地域のお客を呼び込んできた。いわば、低迷SCの“お助けマン”のような役割に担ってきたといっていい。
今回の出店においても、ロピアの出店によって「アスタくにづか3番館」内で営業する「豆腐屋」「和菓子店」「八百屋」「鰻屋」「総菜店」「塩干屋」などの専門店は活気を取り戻しており、いくつかの専門店のスタッフに話を聞いてもロピアの出店に感謝している様子だった。商店主にとって、ロピアはまさに「救いの神」といったところだろう。
おなじみのユニークな売場演出!
売場を見ていこう。筆者はこれまで幾度となくロピアの店舗を訪問しているが、毎回楽しみにしているのが、ロピア売場演出だ。
新長田店では、ほかの新店と同様に「食卓でワインを飲みながらの食事しているシーン」「大豆を収穫する田園風景」「味噌づくりをしている味噌屋」「豆腐を売る豆腐屋」「醤油の自動販売機」など、来店客の心を和ませるイラストが壁面に大きく描かれていた。新長田店では、それらのイラストを描いた6人の“ペインター”の氏名を店舗の一角に掲示するなどほかの店舗にはない試みも見られた。
売場配置は正面から見て右サイドに約160坪(歩測)の「生鮮ゾーン」を配置。売場スペースの構成比を算出してみると生鮮が38%で、内訳は青果が34%、精肉が33%、鮮魚が21%、総菜12%となっている。