ノンアルコール飲料市場、健康志向を背景に伸長、フレーバー豊富なRTDの品揃え拡大に商機

石山 真紀(フリーライター・売場研究家)

「その他ノンアルコール飲料」の売上シェアランキング

バラエティー感のある品揃えで、トライアルを喚起する

 運転をする予定のある時や休肝日など、アルコールを摂取できない際の代替品のイメージが強かったノンアルコール飲料だが、近年は日中のリフレッシュやランチタイムなど、幅広いシーンで飲用されている。

 需要拡大に伴いメーカー各社はノンアルコール飲料のマーケティングに注力している。キリンビールは9月30日に新発売した、同社史上最もビールに近い味のノンアルコール「キリン本格醸造ノンアルコール ラガーゼロ」が発売から約1カ月で年間販売目標の6割にあたる30万ケースを達成し好調に推移。アサヒビールはアルコール分0.00%のノンアルコールビールテイスト飲料「アサヒゼロ」の年間販売目標を当初の200万ケースから2割増となる240万ケースに上方修正している。

 ノンアルコール飲料のカテゴリーはビールテイストが主軸となっているが、近年はRTDテイストやワインテイスト、カクテルテイストなど、ビール以外のフレーバーも増え、ラインアップも多様化している。店頭でもバラエティー感のある品揃えを打ち出すことで来店客に気づきを与え、トライアルを喚起していきたい。

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