2024年秋・冬に売り上げ伸ばしたヒット食品に見えてきた「ある共通点」

文:石山 真紀(フリーライター・売場研究家)

 カバヤ食品「セボンスター」は女児向け玩具菓子を代表するブランド。発売45周年を迎えた24年は販促を強化。過去の人気アクセサリーを復刻したメモリアルシリーズを発売したほか、大人世代への訴求として、宝石専門通販の「KARATZ(カラッツ)」とコラボした「大人のセボンスター」を発売。多面的な施策と昨今の平成レトロブームの追い風もあり、大きく伸長した。

 アヲハタの「アヲハタ まるごと果実」は、ごろりとした果肉とさわやかでフルーティーな香りやみずみずしさが特徴のロングセラーブランド。18年発売の「りんご」は甘くシャキシャキとした食感の赤りんごと、酸味と香りがさわやかな青りんごをバランスよく組み合わせ、コクがありながらもすっきりとした後味に仕上げている。

若年層や女性など新たなユーザーを獲得

 コロナ禍以降も節約志向から、家飲みの需要は続いている。白鶴酒造の「白鶴 淡雪スパークリング」は、白鶴独自の酵母で醸したスパークリングタイプの日本酒。25年春のリニューアルではマスカットのような味わいを生み出す新酵母を採用することで、よりさわやかでジューシーな味わいへ進化。女性や若年層といった新たな顧客を獲得している。

 白鶴酒造を通じ日本に再上陸した「ZIMA」は、クールでスタイリッシュな世界観を持つ輸入RTDとして独自のポジションを獲得。フルーツとの相性がよいことから、今期はカットフルーツやジュースとMIXすることで、よりおいしく楽しめる点を店頭やSNSを通じ情報発信していく予定だ。

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