U.S.M.Hが独自ブランド「GREEN GROWERS Meal」を立ち上げた理由

松岡 瑛理
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「GREEN GROWERS Meal」のロゴを入れた専用の什器
認知度向上に向け
売り方も一工夫

 U.S.M.Hがプラントベースフードに特化したGREEN GROWERS Mealのシリーズを立ち上げた最も大きなねらいは、認知度の向上だ。
「国内では『プラントベースフード』という言葉自体が、まだまだ知られていない。商品を集めてシリーズ化すことで、店頭でよりお客さまの目に留まりやすくなると考えた」と川上氏は話す。

 認知度を上げることをめざして、売り方においても工夫を凝らした点がいくつかある。

 一つが、専用の什器の開発だ。全4段で「GREEN GROWERS Meal」のロゴが入った専用の什器を作り、各店舗の目立つ位置に設置する。

 価格については、「野菜カレー」が398円、「ボロネーゼ」が298円、「キーマカレー」が398円と、いずれも手に取りやすい価格設定にした。「あまりに高価だと敬遠されてしまう。プラントベースフードがどのようなものかをまず試してもらうため、メーカーにも協力を仰いで価格を抑えた」(川上氏)

 すでに販売されている「野菜カレー」と「ボロネーゼ」については、若年層から高齢者層まで幅広く買い求められており、「とくに30代から50代の女性に興味を示していただいている。環境問題に関心があったり、プラントベースフードに興味を持っていたりと、購入の理由もさまざま」と川上氏はいう。

 GREEN GROWERS Mealのラインアップは今後も増やしていく予定で、5月には「麻婆豆腐の素」を販売することが決まっている。以降も、餃子、団子など日配商品を中心にメニューを拡大していく。

 24年1月にはカゴメ(愛知県/山口聡社長)が、野菜と豆でできたパスタソース3種を発売、24年3月には雪印メグミルク(東京都/佐藤雅俊社長)がえんどう豆たんぱくを使用した飲料やヨーグルトを発売するなど、大手食品メーカーの間でもプラントベースフードの新商品開発が増えている。U.S.M.Hの「GREEN GROWERS Meal」シリーズは、国内でプラントベースフードの認知度をさらに高めていく起爆剤となるか、注目したい。

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