水も成分で選ばれる時代へ─話題の「のむシリカ」が小売業界にいよいよ登場！

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2017年にインターネット通販で発売して以来、クチコミでファンを増やし続けるQvou（キューボ－）の「のむシリカ」。一般的なミネラルウオーターに比べて高価格帯でありながら、優れた健康効果から人気を博している。そんな大ヒット商品が今春いよいよ小売業界に本格進出する。売上拡大に貢献する起爆剤として期待が寄せられている。

世界でも類を見ない
水脈指定の無添加天然水

　近年、健康志向の高まりから、食だけでなく飲料水にも注目が集まっている。それを裏付けるのがミネラルウオーターの消費量だ。一般社団法人日本ミネラルウオーター協会の調査によると、国民1人当たりのミネラルウオーターの年間消費量は、2005年では14.4ℓだったのが、21年では35.4ℓと約２.5倍に拡大している。

　そもそもミネラルウオーターとは、主に地下水を原水とし、ミネラルが溶け込んだものをいう。ミネラルには三大栄養素（たんぱく質、脂質、炭水化物）の働きをスムーズにする潤滑油の役目があり、健康維持に欠かせない大切なものだが、体内で生成することができない。そこで、手軽に効率よくミネラルを摂取できるものとして、ミネラルウオーターが選ばれているのだ。

　こうしたなか、2017年4月にインターネット通販で販売開始したのが、Qvouの「のむシリカ」だ。霧島連山の麓、宮崎県小林市で採水されたナチュラルミネラルウオーターである。市販のミネラルウオーターの中には、人工的にミネラル分を調整したものが少なくないが、「のむシリカ」はろ過、沈殿、加熱殺菌以外の処理は一切していない。まさに無添加の天然水だ。QvouのCEOを務める久保龍太郎氏はこう話す。

　「日本ジオパークに認定されるほど、美しい自然が残されている霧島連山には、長い年月をかけてミネラルが溶け出した天然水が湧き出ています。これを採水したのが『のむシリカ』です」

　同社では水脈を指定し、隣接した工場で徹底した品質管理のもとボトリングする。当然のことながら生産力に限界が生じてしまうが、品質にこだわるがゆえの決断と久保氏は言う。「のむシリカ」は世界でも類を見ない水脈指定の天然水なのだ。

天然のミネラルが豊富
配合バランスも抜群

　「のむシリカ」の最大の魅力は、その名が示すとおり、ミネラルの一種、シリカの含有量が驚くほど多いことだ。一般に、1ℓ当たり50mg以上のシリカが含まれているものがミネラルウオーターとして良質といわれるなか、同商品は図表❶に示すように、実に97mgを含有。市販品の中ではダントツの多さだ。

　二酸化ケイ素とも表現されるシリカは、人の体の中にもともと一定量存在している。組織同士を強くつなげる働きがあり、肌や髪、爪の質を維持したり、骨密度や血管の弾力を保つ役割を担っている。また、有害物質や老廃物を排出するデトックス効果や抗酸化作用による老化予防のほか、腸内環境を整えることで免疫機能を上げるなど、さまざまな働きがある。

　しかしながら、体内で生成することができないため、年齢を重ねるごとに体内のシリカは減少し、30代を過ぎたあたりから生まれたときの約半分以下の量^※になることがわかっている。一日に体内で消費されるシリカの量は約10～40mgといわれているだけに、意識的にシリカを補っていくことが必要であり、それに応えてくれるのが「のむシリカ」というわけだ。

　しかも、「のむシリカ」は疲労回復を促す炭酸水素イオンや代謝促進に効果のあるサルフェート、現代日本人に不足しがちなカルシウムなど多種多彩なミネラルを含んでいる。図表❶を見れば、市場に出回っているミネラルウオーターとの成分の違いは一目瞭然だろう。

　「豊富なミネラルに加え、その含有バランスが整っているのが、『のむシリカ』のもうひとつの魅力です。だからこそ、体内への吸収率が高く、飲みやすい。料理やお茶、お酒の割材に使うと、おいしくなるのも『のむシリカ』ならではのメリット。旨みが増すことは味覚センサーAIによる調査でも実証されています」（久保氏）

※出典：Biochemistry of Silicon and Related Problems

高級天然水市場を創出
海外からも高い評価

　優れた健康効果とおいしさを両立させた「のむシリカ」は、発売以来、緻密に計算されたマーケティングによってファンを増やしている。

　「メインターゲットは40～60代の主婦層を中心とした、美容と健康のために体の中に取り入れるものにこだわる層です。そうした人たちの多くが視聴する韓国ドラマや中国ドラマの合間に当社のCMを大量投下することで認知を広げていきました」（久保氏）

　その結果、図表❷に示すように販売箱数は右肩上がりで、累計販売本数は8500万本を超える。競合他社のミネラルウオーターに比べて約2倍の価格であるにもかかわらず、その勢いはとどまるところを知らない。ユーザーが「のむシリカ」の効果を実感している証といえるだろう。最近では海外からの評価も高く、問い合わせが続出している。

　そうした成功に甘んじることなく、Qvouでは次の時代のユーザーとなる若年層の取り込みにも力を入れている。20～30代の認知度が高いインフルエンサーを通じて「のむシリカ」の魅力を発信したり、若い世代に人気の総合格闘技「RIZIN」のスポンサーになったりなど露出を高めている。

　そんなインターネット通販界の大ヒット商品が、今春、いよいよ小売業界に本格進出する。食品スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなど全国規模で取り扱いが始まる。

　「私たちがめざすのは、日本初の高級天然水市場の創出です。そのためにも、ぜひ小売業の方々と連携していきたいと考えています。これまで天然水カテゴリーは価格競争に終始していました。しかし、健康志向が高まるにつれ、生活者のモノを選ぶ目が変わってきています。実際、欧米ではペットボトルの飲料水を購入する際、成分表を見て選ぶトレンドがあるといわれています。日本においてもそういう日が来ることは遠い話ではありません。これからは水も成分で選ばれる時代になるでしょう」（久保氏）

　「のむシリカ」を小売業界で展開するにあたり、同社では仕切り仕様のデジタルサイネージをはじめ、さまざまな販促ツールを用意し、売場づくりをサポートしていく考えだ。「高級天然水カテゴリーを創出することは、すなわち小売業の売上拡大に貢献すること」と久保氏は力を込める。「のむシリカ」の登場によって、飲料水市場がこれまでにない盛り上がりを見せるのは間違いない。

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