日本チェーンストア協会が発表した加盟56社の2月の売上高は、既存店ベースで前年同月比2.1%減となり、5カ月ぶりに前年実績を下回った。
新型コロナウイルスの感染拡大による内食化傾向が続いているが、食料品ではうるう年だった前年の反動もあり、加工食品など「その他食品」の動きが鈍かった。衣料品は在宅勤務の広がりでビジネス関連の苦戦が続いており、住関品も前年の反動減があった。商品部門別では、食料品が0.3%減、衣料品が11.5%減、住関品が4.9%減だった。
一方、全国スーパーマーケット協会など3団体がまとめた食品スーパー270社の2月の既存店売上高は1.1%減で、13カ月ぶりのマイナスとなった。生鮮3部門は2.1%増と堅調だったが、日配が1.6%減、冷凍食品や飲料、調味料などの一般食品が2.1%減と振るわなかった。
また、日本百貨店協会が発表した2月の全国百貨店売上高は既存店ベースで10.7%減だった。前月(29.7%減)より減少幅が縮小したものの、依然として厳しい状況が続いている。前年実績割れは17カ月連続となった。商品別では株高を背景に、高級時計などを含む美術・宝飾・貴金属が8.9%増と好調だったが、主力の衣料品は12.8%減、食料品は11.6%減だった。