週刊コンビニニュース 7月全店ベース売上はローソンだけがプラスに
1週間のコンビニに関するニュースをまとめた『週刊コンビニニュース』。コンビニエンスストア各社の7月売上が、前年比でかなり落ち込んだ。低温傾向と長雨が続いた結果と言ってしまえばそれまでだが、季節商品が大きく売上を左右するという現実をつきつけられる。季節商品ゆえに、ヒットしたとき生産が間に合わないのも困るが、不発に終わったときのロスもとてつもなく怖い。機会ロス・廃棄ロスを最小限にとどめる多品種少量販売のバランスを改めて考えさせられる(8月13日から19日のニュースをまとめました)。
① セブン-イレブン
7月月次、9年4ヶ月ぶりの前年割れ
セブン-イレブンの7月度の2万990店舗のチェーン全店売上は、前年同月比98.8%と減少した。2010年3月以来の大きな落ち込みで、今期でも初めての前年割れとなった。既存店の伸び率も96.6%で、6月の98.7%に次ぐマイナス幅。既存店客数は3月から前年割れを続けており、7月は94.4%となった。既存店客単価については、かろうじて前年を上回り102.3%となった。長雨による影響、また7payへの不正アクセス問題が響いた。
② ファミリーマート
7月月次、今期一番の落ち込み
ファミリーマートの7月度全店の売上は前年比98.1%。3月の98.8%より芳しくなく、5ヵ月のなかで最も伸び悩んだ。既存店の日商は、3月以降初めてマイナスとなり前年比98.3%。既存店客数の落ち込みも大きく96.4%と苦戦した。既存店客単価は101.9%。昨年に比べて低温の日が多かったことが響き、ドライ飲料・アイスクリーム・酒などの季節性の高いカテゴリーが伸び悩んだ。一方、「カスタードエクレア」などの新商品に加え、「スフレ・プリン」シリーズが7月の販売個数累計で1,000万個を超えるなどケーキ類が好調だった。おかず・つまみ惣菜も好調で前年をクリアした。
③ ローソン
7月月次、今期最低ながら全店ベース前年比101.1%
ローソンの月次売上は3月から前年をクリアしていたが、7月はその伸び率が最も低い101.1%だった。既存店売上は3月に前年割れの99.7%だったが、7月は97.7%まで下げ幅を広げた。既存店客数は前年比95.5%。既存店客単価は102.3%と前年を上回った。7月は梅雨前線の影響からか、例年と異なり低温が続き、また曇りや雨の日が多く、客数にマイナスの影響を及ぼした。
同月、ローソンは加盟店オーナーとのコミュニケーションをさらに強化するため、店舗経営全般の相談を受けるオーナー専用の相談窓口を社内と社外の2ケ所に開設。また、8月1日から都内3店舗で、既存物流網での商品配送後のトラックの戻り便を活用することで、店舗の廃棄商品を回収する実証実験を始めている。
④ ミニストップ
7月月次、全店日商・既存店日商とも低迷
ミニストップの7月度の売上は、1.998店舗全店ベースで前年比97.8%、既存店が94.9%と振るわなかった。既存店客数は93.4%。既存店客単価は101.5%にとどまり、梅雨寒で気候の反動を大きく受けた1ヶ月となった。気温上昇時に販売が伸長するソフトドリンクやコールドデザートなどにおいて、前年を下回ったことが大きく影響した。
⑤ ポプラ
商品売上で大きな差が出てしまった7月
ポプラにとって7月は、全店の日商が前年比92.9%、既存店の日商が97.5%と今期で最も伸び悩んだ。異常低温に加え降水量が多かったことから、飲料、アイスクリーム、冷し麺、酒類の販売が大きく前年を割り込んだ。逆に、低温が続いたことからチョコレートなどの菓子類が前年を上回った。
⑥ セブン-イレブン
「7pay」不正による被害者補償対応始まる
被害者への補償対応を8月19日から開始する。対象者には「7pay事務センター」(0120-113-393)から順次連絡し、補償に関しての案内を行う。また、被害に遭われた疑いがあり、まだ連絡をしていない顧客には、「7payお客様サポートセンター緊急ダイヤル」(0120-192-044)に問い合わせをすることになる。
⑦ ファミリーマート
予約販売で大きく利益を伸ばした土用のウナギ
今年7月27日の土用の丑の日で販売するウナギ弁当が、昨年に比べて売上が2割ほど減ったのに関わらず、利益が7割ほどアップした。昨年は予約と店頭販売を同時に実施したが、今年は完全予約制に移行。食品ロス削減効果も大きく、7割増の利益となって還元された。恵方巻き、クリスマスケーキについても完全予約制を推進していく。(各社のCVS関連ニュースから)
⑧ ローソン
「ハンバーガーフェスティバル」を開催
ローソンストア100では8月21日から9月3日までの14日間、山崎製パン「ハンバーガー」シリーズ5商品(各・税込108円)について、1点買い上げごとにPontaまたはdポイントを5ポイント進呈する「ハンバーガーフェスティバル」を開催する。山崎製パン「ハンバーガー」シリーズのなかでも、期間限定で不定期に売場に登場する「ふっくらバーガー」シリーズは特に人気が高く、販売されると1日当たり約1万個も売れるヒット商品。フェスティバルの開催期間は、「夏の部活応援パッケージ」で展開される。