米フェイスブック、第2四半期は売上高が予想上回る
[24日 ロイター] – 米フェイスブックが24日に発表した第2・四半期決算は、売上高がアナリスト予想を上回った。2四半期連続で売上高が予想を超えた。ただ、反トラスト法(独禁法)違反で政府調査を受けていることも公表した。
時間外取引で同社株は約1%上昇し、206.80ドルを記録した。
フェイスブックは、個人情報保護の不備を巡り、連邦取引委員会(FTC)に50億ドルの制裁金を支払うことやユーザーデータの保護を強化することで合意した。制裁金は過去最大規模となる。
フェイスブックの四半期決算や個人情報の問題を巡るFTCとの和解は、かつてないほどの問題を抱えた同社が、大きく前進していることを示している。ただ、新たに公表された反トラスト法を巡る調査は、今後も課題が多いことを示している。同社は6月にFTCからこの調査のことを伝えられたと明らかにした。
フェイスブックは、第1・四半期に当局との和解のために30億ドルの引当金を計上済み。第2・四半期には制裁金(50億ドル)の残りの20億ドルを計上した。
デビッド・ウェーナー最高財務責任者(CFO)は、当局との和解に伴いオペレーション上の変更が義務付けられており、そのコストがかかると説明。各国政府などにより設けられた消費者データ利用に関する新たな制限が売上高を圧迫するとの見方を示した。ただ詳細は明らかにしていない。
同社はまた、米司法省が23日、米IT(情報技術)大手企業に対して、反トラスト法に違反する行為がないかどうか調査を開始すると発表したことを認識していると発表した。
フェイスブック、メッセンジャー、インスタグラム、ワッツアップ全体の月間アクティブユーザー数(MAU)は27億人、デイリーアクティブユーザー数(DAU)は21億人で、双方とも前四半期とほぼ同水準だった。
モーニングスターのアナリスト、Ali Mogharabi氏は「FTCやデータのプライバシーに関するニュース、反トラスト法調査、今後の主要リスクを踏まえると、株価は引き続き圧迫される可能性が高い。ただ、同社のプラットフォームは引き続きユーザーに非常に人気があるようだ」と指摘した。
売上高は前年同期の132億ドルから169億ドルに増加。リフィニティブがまとめたアナリスト予想平均(165億ドル)を上回った。
シュティーフェルのアナリスト、スコット・デビット氏は今週投資家に対して、売上高の鈍化は予想ほどではなく、フェイスブックのビジネス慣行に対する厳しい目がここ数四半期の業績にはほとんど影響していないとの見方を示した。
利益は26億2000万ドル。前年同期は51億ドルだった。
税金に関連した一時費用11億ドルやFTC制裁金を除いたベースで1株当たり利益は1.99ドルだった。
コンテンツ拡充やプラットフォームのセキュリティー強化で経費は前年比66%と大幅増加し、約123億ドルだった。