決定!「第1回サステナブル・リテイリング表彰」 ローカルスーパーや生協の施策が受賞へ
キョーエイは
地域に根づいた施策で
「地域コミュニティ活性化賞」
キョーエイは今回、推薦施策の中でも優れた施策に選ばれ、「地域コミュニティ活性化賞」を受賞した。1958年創業のキョーエイは、近江商人の心得である、売り手、買い手、世間のそれぞれにとっての利益を考える「三方良し」の精神を重視しており、サステナビリティにおいてもそれを実践している。今回注目されたのが、「すきとく市」「はっぴぃエコプラザ」「キョーエイフードバンク」の3つの取り組みだ。
1つずつ簡単に紹介すると、すきとく市では、徳島県内の契約農家による地場野菜を店頭で販売するほか、販路拡大もサポートし、地産地消や農業振興を推進している。
はっぴぃエコプラザでは、週に1~2回、店舗の敷地や設備を無償で貸し出し、そこでNPO・福祉団体が地域住民の資源ごみを回収することで収益を得られる仕組みを提供している。同施策では、資源を持ち込んだ人にはキョーエイ店舗で使えるクーポン券も配布して、利用促進も行っている。
キョーエイフードバンクでは、キョーエイの契約農家や、食品メーカー・卸等の取引先などの規格外品や余剰在庫などを集めて、特定非営利法人フードバンクとくしまや、はっぴぃエコプラザで活動するNPO・福祉団体に寄贈している。
このように、すきとく市やはっぴぃエコプラザで構築してきた生産者やNPO・福祉団体との関係を活かしてフードバンクの施策につなげ、サステナビリティの取り組みを大きくしている点が評価された。
選考委員の加賀田和弘氏は「自社の店舗へ来店を促せる仕組みも組み込んでいる点も巧みである。また、自治体が担うような公的な役割を進んで担い、地域の中核となってコミュニティ形成に寄与している点が素晴らしい。一朝一夕でできることではなく長年ローカルスーパーとして地域との関係構築を図ってきたからこそ可能なのサステナビリティ活動である」と述べている。