ハードストック、エイトプロ…。全国各地で存在感を発揮するプロショップを紹介

ダイヤモンド・ホームセンター編集部
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プロショップ

これまで紹介した企業以外にも、各地で特色ある、さまざまな形態のプロショップがある。この項では、各地で存在感を発揮しているプロショップを紹介していきたい。

ハードストック

家族・女性客も取り込むハードウエアショップ

ハードストック

 ハードストックは静岡県を中心にホームセンター(HC)「ジャンボエンチョー」を展開するエンチョー(静岡県)のハードウエアショップ。

 売場づくりはプラスワン(長野県)に学び、主なターゲットはプロの職人だが、家族連れ、女性客からも喜ばれるようにディスプレーも工夫している。

 商品政策(MD)は資材・工具・金物・作業衣料などハードウエア商材全般を取り扱う。売場面積は600〜700坪が標準規模。1号店は2005年オープンで、HCの業態転換を中心に店舗数を拡大してきた。

 現在は静岡県9店舗、愛知県2店舗で合計11店舗を展開する。

PROsite

資材あり・なしの2種類のフォーマット

PROsite

 プロサイトはアレンザホールディングス(福島県)傘下のホームセンターバロー(岐阜県)がHCの資材館をスピンアウトさせたプロショップである。

 18年2月にHCを業態転換させて1号店「PROsite各務原インター店」(岐阜県各務原市)をオープン。その後も年間1〜2店舗のペースで出店し、現在は愛知県、岐阜県、三重県で5店舗体制となっている。

 フォーマットは商圏特性や物件に合わせて、資材を取り扱う1000坪タイプと、資材なしの300坪タイプの2種類を展開する。

 業態転換、居抜き、新築などさまざまな形態で出店を継続する方針だ。

エイトプロ

南東北エリア中心に出店 年間5店舗ペース

エイトプロ

 エイトプロは福島県を中心に東北エリアでHCを展開するダイユーエイト(福島県)のプロショップ業態だ。

 同グループのホームセンターバロー(岐阜県)が展開するプロショップ「PROsite」から売場づくりやMDのノウハウを学んだ。

 1号店は20年2月に開業した「エイトプロ福島西店」(福島県福島市)。売場面積は約670坪で、工具・金物、木材・塗料、建築資材、作業衣料など職人が必要とする商材をひととおり揃えている。

 1号店の成功を受けて、同社はエイトプロを積極出店する方針。現在は福島県内に3店舗を展開、今年6月には宇都宮市内に出店する予定だ。

JOY PRO

圧倒的な木材売場が特徴 中四国に3店舗を展開

JOY PRO

 中四国に大型HCを展開する西村ジョイ(香川県)はプロショップ「JOY PRO」を3店舗展開する。

 1号店は07年にHCから業態転換した「JOY PRO朝生田店」(愛媛県松山市)。同店が売上・利益ともに好調に推移していることを受け、22年4月に五日市店(広島県五日市市)、同年10月に徳島論田店(徳島県徳島市)を出店した。

 JOY PROは売場面積が1000坪前後と同業他社よりも広い。その中でも、木材・建材売場は他社を圧倒する品揃えと在庫量を確保しているのが特徴だ。徳島論田店では中四国最大級の材木を取り揃えている。

プロショップ Day PRO

HCの業態転換で2店舗を展開 ハイブリッド型も模索

プロショップ Day PRO

 イオングループのHC企業サンデー(青森県)が運営するのがプロショップDay PRO(デープロ)だ。

 現在、 22年7月にオープンした「八戸石堂店」(青森県八戸市)、23年7月に開業した「下条店」(山形県山形市)の2店舗を展開。両店ともにHCからの業態転換で出店した。

 売場面積は400坪前後で、1号店が資材なしで、工具・作業衣料に特化したMDであるのに対し、2号店は資材も取り扱う。中でも、住設、電設部材、管材の品揃えを強化している。

 弘前石渡店(青森県弘前市)のように、HC店舗内の専門コーナーとして導入したハイブリッド型店舗も展開する。

ホームワイドPRO

九州に2店舗展開 資材なしで工具を深掘り

ホームワイドPRO

 スーパーマーケットやHCを展開する総合小売業のイオン九州(福岡県)はプロショップ「ホームワイドPRO」を2店舗展開する。

 1号店は20年9月にHCを業態転換した「高城店」(大分県大分市)。業態転換により客数、客単価ともに大幅増となり、大成功を収めた。それを受けて、同社は21年10月に2店舗目となる「福岡空港店」(福岡県福岡市)を新規出店した。

 売場面積は400〜500坪を標準とし、資材は取り扱わず、工具・金物・作業衣料に特化したMDを採用。取扱SKUは約4万〜5万点でプロ向けの専門性の高い品揃えを志向している。

シマコーポレーション

工具・金物専門店を関西で11店舗展開

シマコーポレーション

 シマコーポレーションは工具・金物専門商社の島袋(沖縄県)が営む工具・金物の専門店である。

 1995年に小売事業に新規参入し、1号店「シマコーポレーション門真店」(大阪府門真市)をオープン。それ以来、2〜3年に1店舗のペースで新規出店してきた。現在は、大阪府、京都府、兵庫県で11店舗を展開する。

 店舗面積は200坪を標準フォーマットとし、取扱アイテム数は約2万アイテムである。電動工具・手工具・建築金物を核カテゴリーとしながら、建築資材や土農園芸、大工道具、左官なども取り扱う。

 1店舗当たり8〜14人のスタッフで運営している。

コスモ電材

電材に特化したプロショップ 九州中心に19店舗

コスモ電材

 コスモ電材(福岡県)は電気工事業者、個人事業者を対象に電気・空調・アンテナ工事材料・工具を専門に扱う店舗「コスモ電材」を運営する。

 1994年に1号店「コスモ電材大野城店」(福岡県大野城市)をオープン。現在は福岡県、佐賀県、熊本県、東京都で19店舗を展開する。

 店舗面積は100〜150坪を標準フォーマットとし、取扱アイテム数は1万超。とくにエアコン部材や配線材料の品揃えを強化しており、「コスモ電材に行けば何でも揃う」と電気工事業者からも評価が高い。

 商品開発部ではプライベートブランド「レギュラー」の商品開発も行っている。

かじ兵衛

創業40年を超える金物店 埼玉県で5店舗展開

かじ兵衛

 かじ兵衛(埼玉県)は埼玉県内で工具・金物の専門店を5店舗展開している創業40年を超える総合建築金物店。

 そのうち、「かじ兵衛竹間沢店」(入間郡)の1店舗はグループ企業で、阿部社長の長男・阿部貴偉氏が運営する。

 取扱カテゴリーは電動工具・建築金物・作業衣料・各種建材で、常時約3万点の品揃えをしているのが特徴だ。ハンマー、のこぎり、砥石などの一流品のつくり手である鍛冶職人との関係性に着目し、「一点もの」の鍛冶金物も販売する。

 SNSやYouTubeを使った情報発信も行うほか、EC「かじ兵衛オンラインショップ」も展開する。

秀久

全国から注目される異色の金物専門店

秀久

 秀久(埼玉県)は「かじ兵衛」の阿部社長の次男・阿部博生氏が運営する金物店。

 店舗は埼玉県所沢市にある1店舗のみだが、日本全国の職人に注目されている異色のプロショップだ。

 秀久の最大の特徴はYouTubeでの情報発信だ。YouTubeチャンネルは登録者数が5.4万人(24年5月末時点)。メーカーに忖そんたく度しない辛口の商品レビューが好評だ。

 YouTubeチャンネルとオンラインストア「hidehisa」をリンクさせて、閲覧後すぐに買物ができるようにもしている。

 そのほか、売場づくりでは職人から人気のブランド「TAJIMA」をコーナー化し、日本一の品揃えを実現している。

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