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管材・電材のカテゴリーキラー「プロストック」、首都圏30店舗体制をめざす

プロショップ

管材・住設機器専門商社の小泉(東京都/長坂剛社長)は首都圏・仙台市を中心にプロショップ「プロストック」を25店舗展開する。管材・電材の品揃えを強みとする同事業は、新規出店だけでなく、EC事業強化、アプリでの情報配信など新たな施策に取り組むことで、建築職人のシェア拡大をねらう。

管材・電材の専門性が強み

 ホームセンターを母体とするプロショップが勢いを増すなか、住設機器の専門商社出身で職人から高く支持されている専門店がある。それが小泉の小売事業である「プロストック」だ。

 事業母体である小泉は配管部材、住宅設備機器、建築資材、電設資材の4カテゴリーを強みとした住宅関連商材の専門商社。関東、東北エリアを中心に全国に約100の営業所を展開している。

 プロストックは2003年に1号店「プロストック仙台南店」(宮城県仙台市)をオープン。もともと小泉が土地を所有していたところに、新規事業の実験店舗として開業した。その後、首都圏を中心に店舗網を拡大し、24年5月末時点で25店舗を展開する。

プロストックは首都圏・仙台市を中心に25店舗を展開

 同事業の特徴は、管材、空調部材、電材、住設機器などのカテゴリーでの専門性の高い品揃えだ。売場面積は約200坪が標準規模で、約1万6000SKUを揃えている。1店舗当たりの年商は約3億4000万円。

 平均すると、新店のオープンから3年目で黒字化している。ほとんどが自社物件で、店舗の建設も自社グループで手掛けることでイニシャルコストを抑えているのもプロストックのユニークな施策の1つだ。

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管材・電材の専門性の高い品揃えが特徴だ

生き残りをかけた新規開拓に注力

 近年、プロストックの重点施策は大きく3つ挙げられる。

小泉プロストック事業部の納戸勝也部長

 1つは新規出店である。首都圏をドミナントエリアに設定し、「環状8号線を中心に、クルマで約30分にて移動できるところを埋めていく」とプロストック事業部の納戸勝也部長は話す。今後、首都圏ではあと数店舗を出店し、早期に30店舗体制を確立する方針だ。

 また、商圏のすき間を埋める小型フォーマットの出店も検討している。小型フォーマットは売場面積約100坪で、標準規模の約半分。商品政策は空調部材や電材など特定のカテゴリーに特化することで、周辺の既存店と補完し合えるような店舗網の構築をめざす。これまでプロストックは東京23区内には足立区に2店舗があるのみだが、新フォーマットを投入することでより都心部でのマーケットを開拓するねらいである。

 加えて、山梨県、静岡県といった新たなエリアへの進出も視野に入れる。「小泉の営業所の顧客から地方にも出店してほしいという要望が多い。物流の問題を解決することができれば、それに応えるかたちで出店していきたい」(納戸氏)。

 2つ目はEC事業だ。ネットショップの構築に数億円を投資し、21年11月にはリニューアルも実施した。現在、ネットショップには6000〜7000アイテムの商品を掲載。今後、一般ユーザー、プロ会員、VIP会員の3階層に分けたサービスを構想している。

 「この1年以内にネットショップをプロストックの中心事業にしていきたい」と納戸氏は言う。ネットで注文した商品を翌日店舗で受け取ることができるような、リアル店舗とオンラインの融合にも取り組む。

 重点施策の3つ目はアプリによる情報発信だ。23年12月にプロストック公式アプリをリリース。同事業の認知度向上を目的に、新商品・キャンペーンの情報やクーポンを配信している。リリースから約5カ月でダウンロード数は約7000。今年中に2万ダウンロードを目標にしている。

 そのほか、ベテラン社員が職人の悩みや相談に対応する問い合わせ専門窓口「見積もりナビダイヤル」を設置したり、海外の越境ECに進出するなど、常に新しいことにチャレンジしている。

 「『生き残りをかけた新規開拓』が小泉のモットー。これまで業界大手がやらないことを積極的にやってきた。これからも新たなお客さまを開拓することに注力していきたい」と納戸氏は意気込んだ。

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