わずか80坪!バーニーズ ニューヨークの小型店が、反転攻勢の狼煙である理由
オリジナルコレクションや独自仕入れ商品を強化
一方で、バーニーズ ニューヨーク西武渋谷店は、小型店であるため、品揃えをどのように集約するかが大きな課題。ポイントとなったのは、百貨店のインショップであるという特性だ。
「百貨店内のほかの売場とすみ分けを図るため、オリジナルコレクションや独自仕入れ商品を強化しました。西武渋谷店にすでに入っているブランドでも、当社でしか取り扱いのないエクスクルーシブモデルなら、競合しないので、取り扱いが可能なわけです」(同)
例えば、オープン時の西武渋谷店限定アイテムとして、メンズウエアでは、「カラー」のフーディ(税込み3万9600円)、ウィメンズジュエリーでは、「マルコム ベッツ」のダイヤモンドとタヒチパールのネックレス(同330万円)などを発売した。
バーニーズ ニューヨークのアイテムのうち、オリジナルコレクションの割合は約20%。「お客さまからのニーズが高い、バーニーズ ニューヨークらしい、半歩進んだデザインのアイテムを増やしていきたいですね」(同)。ABGとも提携して今後、日本未発売の海外ブランドなどを発掘していく方針だという。
もともとバーニーズ ニューヨークはメンズが主力で、ウエアの売上の6割以上を占めるため、渋谷店もメンズは、ウエア、シューズ、バッグ、アクセサリーとフルラインで揃えたが、ウィメンズは、バッグやアクセサリーに絞り込んだ(オープン時には期間限定で、隣接するプロモーション売場でレディスアパレルも販売)。
開店から1ヶ月の西武渋谷店の販売実績は、新規顧客を獲得できており、手ごたえを感じていると、谷口氏は自信を示している。「西武渋谷店を成功モデルとして、水平展開していきたいですね」とも意気込みを語る。
具体的な新店プランはまだないそうだが、水面下では出店の引き合いが増えているという。「条件さえ整っていれば、インショップは、百貨店だけでなく、ショッピングモールなどのケースもありえます」(同)。
また、小型店のフォーマットとしては、インショップ以外の路面店タイプなども想定される。立地条件によって、商品構成を変えていく考えで、「ニーズがあれば、メンズライン、ウィメンズラインに特化したフォーマットなども考えられるでしょう」(同)。
小型店という新たな武器を手に入れたことで、バーニーズ ジャパンの反転攻勢が、いよいよ本格スタートしそうだ。