第23回 ステープルとシーゾナルアイテムの扱い方の違い
13週以上売り続けるステープルアイテム
本格的な競争が始まった今、商品構成の再編成が不可欠である。オーバーストア状態のため新店の増加が期待できない以上、既存店の収益性を高める必要があるからだ。
したがってこれまでのように赤字部門を温存しておくわけにはいかない。また、客数は同じでも買上品目数を増やすことはできるのだ。
加えて、進化を続けるITの新技術と、応用範囲を拡大中のAIの導入を急がねばならない。これが遅れるとデジタル先進企業に大幅な格差をつけられる。その導入の準備として、最も効率のよい品揃えを今、確定しておかないと新技術を導入しても効果が期待できない。
スーパーマーケット(SM)の欠点は、売場販売効率は高いものの収益性が低いことだ。この大問題を解決しておかないと、同業他社には勝っても他フォーマットには負ける。また、新技術を導入したとしても、革新的な効果が期待できないのである。
効率のよい品揃えに変えるための最初の手順は、ステープルアイテムとシーゾナルアイテムを区別することだ。両者の扱い方を変えることで一挙に効率化が進む。POSデータから死に筋のSKUを整理する方法では重箱の隅をほじくるほどの微細な効果しか表れないが、ステープルとシーゾナルに2分する大分類から手術を始めるなら品揃えの改革が可能になる。
ステープルアイテムとシーゾナルアイテムの定義の違いは、