ロピアが飲食店を続々開業! その先に見据える野望とは
ビストロや串焼きも!
肉を軸に多様な店舗展開
そしてロピアはここ半年ほどで外食事業を加速させている。20年9月には同施設8階に、こちらも完全個室制の焼肉店「やましな別館」を開業した。
また同じく20年9月には、ミシュラン1つ星獲得店で熟成肉のパイオニアとも言われる精肉専門店のナカセイ(東京都)の、東京・小石川にあるレストラン併設の精肉店「中勢以 内店」をリニューアルオープンする。ロピアは同店を買収していると見られ、これを機に前述の実験店「窯焼き割烹 黒泉」は休業し、その料理長はじめ調理スタッフ陣が同店の運営を手掛けているようだ。
さらにイートピアが情報を掲載している求人サイトによると、今年1月には東京都・白金に新業態のビストロを開店したほか、春には銀座に炭火串焼きダイニングもオープン予定だという。このように肉料理を中心にさまざまな飲食業態の出店を一気に進めているのだ。
では、ロピアが運営する飲食店とはどのような店なのか。実際に「やましな別館」と「中勢以 内店」を訪れた。「やましな別館」は、1号店と少し変化をつけた店で、「江戸前焼肉会席」を掲げ、焼肉を懐石スタイルで提供する。
店内は、モダンなデザインのオブジェや絵が各所に飾られ、落ち着きのある洗練された空間が広がる。着物を着た女性が接客してくれ、「銀座の高級店」といった雰囲気だ。現在提供するのは1コースのみで、前菜、温菜、焼き物、揚げ物、口替り、煮物、焼き物、ご飯もの、デザートがついて、価格は1人・1万8000円だ。
印象的だったのは、贅沢感を味わえる食材のチョイスと提供方法だ。たとえば前菜は、さまざまな器に、フォアグラやウニ、ふぐなどが盛り付けられ、花まで添えられている。焼き物は料理長自らが個室を訪れ、目の前で焼き上げてくれる。デザートメニューの干し柿が苦手だと事前に伝えると、代わりのイチゴを木箱に入れて部屋まで運び、こちらも目の前で皿に取り分けてくれるという接客のこだわりようだ。